プレゼンテーションが上手くなるコツとは?資料構成・発表のやり方を解説

プレゼンテーションの記事
商品情報や企画、説明会に至るまで、日常的に求められるプレゼンテーション。重要性は認識しつつも、プレゼンテーションに苦手意識を持つ人は多いのではないでしょうか?プレゼンテーションが上手くなるためにはどうしたら良いのか、資料構成やプレゼンテーションのコツを解説していきます。
目次

プレゼンテーションとは?

プレゼンテーションとは、情報を相手に伝達する手段をいいます。「営業が商品説明を行う」「商品企画を発表する」「会社説明会を実施する」といった場面でプレゼンテーションは使われます。

プレゼンテーションの目的

プレゼンテーションは何のために行われるでしょうか?プレゼンテーションは、自分が伝えたいことを相手に伝えることが目的です。営業が商品説明を行う時に、商品名・商品の概要・価格・魅力などを伝えますよね。しかし、営業がA4用紙1枚に「商品名・商品の概要・価格・魅力」を書き、「こちらが当社の商品説明です。読んで下さい」といったとしても相手には訴求できません。

しかし、同じA4用紙1枚を使っても、営業が身振り手振りを交え、エピソードを含ませながらプレゼンテーションを行えば相手に訴求できるのです。自分が伝えたいことを相手に伝えるために、ただ資料を読むだけでなく、プレゼンテーションを活用して訴える必要があるのです。

プレゼンテーションの効果

プレゼンテーションによって自分が伝えたいことを相手に伝えると、2つの効果を持ちます。1つ目は魅力・メリットが伝わるという効果です。例えば、新卒者に対する会社説明会であれば、「自分の会社がどれだけ良い会社か」「入社するとこういうメリットがある」「経営者の経営理念が魅力的である」などといった魅力・メリットが新卒者に伝わるのです。

2つ目の効果は、魅力・メリットが相手に伝わることで、相手の行動を促進できる点です。会社説明会でいえば、プレゼンを受けた新卒者がエントリーしてくれることにも繋がるのです。そして、会社説明会のねらいは自社の魅力・メリットを新卒者に伝えることだけではなく、エントリーに進むことですから、プレゼンテーションの効果次第で自分のねらい通りに相手の行動を促すこともできるのです。

プレゼンテーションの種類

プレゼンテーションには主に3種類があります。いずれも英語の頭文字から名付けられた手法です。プレゼンテーションの種類を知ることでプレゼンのやり方の参考にもなるでしょう。

SDS法

SDS法は、Summary(要約)→Detail(詳細)→Summary(要約)という形式を取るプレゼン手法をいいます。まず、初めに要約を伝え、その後詳細を説明します。最後にまとめとして要約を伝える手法がSDS法です。

PREP法

PREP法は、要点(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→要点(Point)という形式のプレゼン手法です。まずはプレゼンテーションで何をいいたいのか、要点を話してから理由、そして具体例を説明し、最後に要点をまとめるという流れでプレゼンしていきます。

要点についての理由、具体例と説明していくため、丁寧な説明ができるプレゼンテーションに向いています。

DESC法

DESC法は、描写(Describe)→表現(Express)→提案(Suggest)→結論(Consequence)という形式のプレゼン手法です。DESC法は、SDS法やPREP法と違い「描写」から入るプレゼン手法で、描写により状況を説明していくことで相手にイメージを与えます。その後、課題を掲げることで、相手に「課題を解決する」ことの必要性を感じさせます。

そこで出てくるのが提案です。課題解決のために解決法を提案し、最後に解決法を実践するとどういう結果になるかを説明します。相手に納得感を持たせながら提案→解決→実践まで説明していけるため、営業の商品説明で使うと効果的です。

プレゼンテーションの構成

プレゼンテーションの構成について、成果発表・新規事業説明のそれぞれを説明します。

成果発表の構成

成果発表では、次のような構成を作ります。

・プロセスにおける課題
・成果の具体的内容
・結果

成果に重みを持たせるために、プロセスにおける課題から説明していきます。課題が大変な内容であればあるほど、聴衆は引き付けられます。課題にあたっては、自分がどれだけ課題解決に貢献したかを説明しつつ、成果の具体的内容に触れます。

新規事業説明の構成

新規事業説明では、次のような構成を作ります。


・会社を取り巻く環境の変化
・新規事業の必要性
・新規事業の内容
・新規事業の顧客
・新規事業成立までのスケジュール

会社を取り巻く環境が変わったことから、新規事業を打ち立てる必要性を説明します。環境変化により会社には課題が出てきます。課題解決のために新規事業が必要というロジックにします。その後、具体的内容を説明していくという流れです。

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プレゼンテーションが上手くなるコツ

プレゼンテーションが上手くなるための8つのコツを紹介します。

1.目的を明確にする

プレゼンテーションを行う時は、パワーポイントなどのソフトを使って資料を作ることが多いでしょう。プレゼンの目的を何も考えずに資料を作り始めると、色々な情報が入り混じって整理されず訴求力に欠ける資料となってしまうでしょう。また、相手の前で実際にプレゼンする時にも目的が不明確だと「伝えたいこと」が伝わらなくなります。

2.構成作りに注力する

上手いプレゼンテーションは構成が肝です。構成をどのように作れるかによってプレゼンが上手くいくか、失敗するかが決まります。いくら人前での発表に慣れていて、よどみない話し方ができる人でもダラダラと状況説明ばかりしていては、聴衆は「何をいいたいのか分からない」と考えてしまうことでしょう。プレゼンを上手く行うために構成作りに注力して下さい。

3.シンプルなデザインにする

相手に訴求できるプレゼン資料を作るにはシンプルなデザインを心掛けることが大切です。プレゼンテーションでは視覚情報が重視されます。いいたいことがあるからといって情報を詰め込み過ぎたり、あるいはデザインを凝り過ぎたりすると相手に訴求することができません。情報を相手に効果的に伝達するには、適度な情報で視覚的に派手過ぎないデザインにしましょう。

4.音読しない

ここからは発表を上手く行うためのコツです。発表では資料を音読しないことがポイントです。緊張するからといってスライドに書かれている文字を一言一句読んでいったら、聞いている方は飽きてしまいます。相手に飽きさせない工夫がプレゼンでは必要。

ですから、音読せずにスライドから抽出できるポイントを説明したり、スライドに関連する具体的エピソードを話したりすると相手が熱心に聞いてくれるでしょう。音読では人の五感は刺激されません。聴衆の方を見ながら、身振り手振りを交え、状況描写では静かに話し、訴求ポイントでは力を込めながら語っていくことで聴衆は驚き、楽しみながらプレゼンを聞いてくれることでしょう。

5.聴衆を理解する

プレゼンを上手く行うには、プレゼンを聞く聴衆がどんな相手なのかを理解することも大切です。聴衆に応じて、同じ資料を使うにしても話し方やジェスチャーなどを変えてアピールすることができるのです。

また、聴衆の中でキーパーソンになる人は誰なのかを見極めておきましょう。商品説明であれば、決裁権限を持っている人は誰なのかを知っておきます。そして決裁権限を持っている人が納得するようなプレゼンテーションをすることで、受注が近付いていくことでしょう。

6.フィラーに気を付ける

プレゼン中は「あー」「えー」「そのー」など、いわゆるフィラーに気を付けましょう。絶対にフィラーを出してはいけない訳ではありませんが、フィラーには以下のようなデメリットがあります。

・情報量が多くなるため理解度が減る
・プレゼンの方向性が分からなくなる
・話し手に自信がないように見える

できる限りフィラーを少なくすることで、聴衆が聞きやすく、説得力が高いプレゼンにすることができるのです。

7.キーメッセージを入れておく

上手いプレゼンテーションには効果的なキーメッセージがあります。キーメッセージは自分がいいたいことを端的に表現したものです。「売上を2倍にする営業術」「人材育成の4つのステップ」のように数字を入れるとより印象的なキーメッセージができます。

キーメッセージの使用では、誰もが知っている言葉と比べることも効果的です。例えば、アップル創業者のスティーブ・ジョブズはiPodの小ささを表現するのに「iPodシャッフルはガムより小さくて軽いんだ」といっています(『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』)。ガムよりも小さなデバイスということが相手に伝わりますから、インパクトは抜群ですよね。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

8.練習を徹底する

プレゼンテーションが上手くなるためには徹底した練習が必要です。どれだけ構成やスライドを上手く作っても、声の大きさは問題ないか、どんな話し方をするのか、どの場面で人を引き付けるかといった点をしっかり練習しておかないと本番で上手くできません。

聴衆が目の前にいることをイメージして、練習を怠らず、プレゼンテーションのスキルを高めていきましょう。

まとめ

プレゼンテーションは、自分が伝えたいことを相手に伝えるために使えるスキルです。記事では、プレゼンテーションの種類、そして、プレゼンテーションに苦手意識を持つ人のために、上手くなるためのコツを8つ紹介しました。プレゼンテーションを実践する中で自分が伝えたいことを相手に伝え、さらに相手の行動を促進していきましょう。

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