マンダラートとは?意味や効果・仕事で使える事例・作り方を解説

「アイデアが欲しい」と思って考えても、頭の中が整理されずアイデアが出てこないことがあります。アイデア発想のためには、思考を整理し、思考を深められるマンダラートが有効です。マンダラートの意味や種類、効果、マンダラートの作り方について解説します。
目次

マンダラートとは?

マンダラートとは何か?意味や由来を確認します。

目標達成のために使えるマンダラート

マンダラートはマスを埋めていくことで思考が整理され、アイデアが広げるためのツールです。

マンダラートは9つのマスを使います。マスの真ん中にテーマを書いて、周囲のマスに連想語句を派生していくことでアイデアを広げます。連想語句を書いていけば良いのでアイデアがたくさん出るわけですね。 マンダラートは目標達成のために使うこともできます。

例えば英会話に習熟したいと考えるとき、「1年後にビジネス英語を使えるようになる」という目標を立てます。目標はマスの真ん中に書きます。 ビジネス英語を使えるようになるという目標を達成するために、単語学習・リスニング・ヒアリングなどのアイデア(基礎思考)を書きます。

アイデアは目標達成のための行動に繋がるので、マンダラートは目標達成に繋がるわけですね。 マンダラートは仏教の曼荼羅とアートを掛け合わせた造語です。曼荼羅模様のようなマス目にアイデアを書き込んでいくので、マンダラートと名付けられているのです。

大谷翔平選手が活用したマンダラート

マンダラートを目標達成に使った例としてメジャーリーガーの大谷翔平選手が知られています。大谷選手は打者と投手の二当流の野球選手として知られますが、高校時代にマンダラートと出会ったことでプロ野球選手への道をつかみ取っています。

大谷選手は高校時代の指導監督からマンダラートを教えられ、ドラフト1位で8球団から指名されることを目標に掲げました。大谷選手が高校1年のときです。そして目標を叶えるために行動目標を掲げて実行し、2012年に北海道日本ハムファイターズからドラフト1位で指名されました。

マンダラートの種類

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マンダラートには以下の3つの種類があります。それぞれの違いを確認しましょう。

  • マンダラチャート
  • マンダラート発想法
  • オープンウィンドウ64

マンダラチャート

マンダラチャートは松村寧雄氏が考案した思考法で、問題解決や業務改善などに使えるツールです。

マンダラチャートは3×3のマス目で構成され、真ん中に目標や課題を記入します。マンダラチャートを活用して作られた手帳にマンダラ手帳があります。マンダラ手帳では8つの行動計画を扱っています。

・人生計画
・ビジネス計画
・年間先行計画
・月間企画計画
・週刊行動計画
・日間実践計画
・チェックリスト
・人生百年計画

8つの行動計画は年間目標を達成するための行動計画となります。

マンダラート発想法

マンダラート発想法はデザイナーの今泉浩晃氏が考案した思考法です。

マンダラート発想法は9つのマス目の中心にテーマや目標を書き入れます。

そして中心から連想される語句を書いて、残り8つのマスを埋めていきます。8つのマスに書いた連想語句からさらに派生して、最大81マスができます。

オープンウィンドウ64

オープンウィンドウ64は原田隆史氏が考案した思考法です。9つのマスを使うのは他の手法と同じです。オープンウィンドウ64は目標達成のために使われる手法です。

オープンウィンドウ64では、最初に9つのマスを使い中心に目標を書きます。そして目標の周りには、目標を達成するための基礎思考を書き入れます。

9つのマスの外側にはさらに8つのマンダラートを作っておきます。各マンダラートの中心には基礎思考を書きます。 基礎思考の周りの8つのマスには行動計画を書いていくのです。

メジャーリーガーの大谷選手が活用した思考法もオープンウィンドウ64によるものです。

マンダラートの効果

アイデア発想や目標達成に使えるマンダラート。マンダラートを使うとどんな効果があるでしょうか?

使いやすい

マンダラートはテーマや目標、課題さえ決まれば、後は連想語句を書いていくだけなので容易に使えます。

マンダラートでは最大80個のアイデアを出すことができますが、普通のミーティングで80のアイデアを出すのは至難の業です。マンダラートはそれほど苦労することなくアイデアを出していけるのです。

80個のアイデアを出すには入念な準備が必要なのでは?と思うかもしれません。しかし、マンダラートでは事前の準備は一切必要ないのです。連想語句をマスに書いていくだけですから、準備がなくても使いやすいのですね。

思考を整理できる

マンダラートを使ってテーマから思いついた連想語句を書いていくと、思考を整理できます。

例えば「効率的な仕事をするには?」というテーマで解決法を考えるとしましょう。頭の中で考えているとアイデアは思い浮かぶものの、頭の中は見えないので思考が整理されません。

とりとめもないことを思いついている可能性もあります。 しかしマンダラートなら81マスを使ってアイデアを可視化するので、思考を整理できるのです。

しかもマンダラートはアイデア同士での関連性も即時に分かります。アイデアの関連性が分かれば、テーマを掘り下げることも可能です。

マンダラートの作り方

マンダラートの作り方について、3つのステップを踏みながら確認します。ステップを押さえれば効率的にマンダラートが作れます。

1.テーマや目標を決める
2.テーマから8つの連想語句を派生する
3.連想語句からマンダラートを派生する
4.全81マスを埋める

マンダラートを作るには、テーマや目標を決めることからスタートです。決めた後はマスの中心にテーマや目標を書きます。そしてテーマに関係する連想語句(目標の場合は基礎思考)を8つ派生します。連想語句(基礎思考)マンダラートを派生し、81マスを埋めます。

マンダラートの例

マンダラートは思考の掘り下げやアイデア出し、目標達成などに使えるツールです。マンダラートの活用例を挙げていきますので、具体的イメージを膨らませましょう。

商品を企画したいとき

玩具メーカーが新しい商品を企画するときの活用例を見てみましょう。「新しい玩具の企画」をマスの中心に書きます。周りに「新しい玩具の企画」から連想される語句を書いていきます。

例えば「アニメやゲームとのコラボ・小学生男児向け・小学生女児向け・過去のヒット商品・他社のヒット商品」など8つを挙げます。連想語句からマンダラートを派生し、全81マスを埋めていきます。

営業目標を達成したいとき

営業担当者が営業目標を達成するときの活用例です。「年間受注額5億円」という目標をマスの中心に書きます。周りには目標から連想される基礎思考を書きます。

例えば「大口顧客アプローチ件数/月・リード電話アプローチ件数/月・リードメールアプローチ件数/月・セミナー参加人数/月・リード獲得数/月」など8つを挙げます。基礎思考から連想語句からマンダラートを派生し、全81マスを埋めていきます。

資格を取得したいとき

ビジネスパーソンが資格を取得するときの活用例です。「社会保険労務士合格」という目標をマスの中心に書きます。周りには目標から連想される基礎思考を書きます。

例えば「労働法のテキスト学習/月・社会保険のテキスト学習/月・一般常識のテキスト学習/月・労働法の問題学習/月」など8つを挙げます。基礎思考から連想語句からマンダラートを派生し、全81マスを埋めていきます。

まとめ

マンダラートはアイデア発想や目標達成、そして問題解決に使えるツールです。テーマや問題など、考えたい対象から連想されるアイデアを書いていくだけなので、使いやすいです。

また、アイデアが可視化されているので思考を整理できる効果もあります。マンダラートの使い方をマスターし、仕事でのアイデア発想や目標達成、資格取得などのスキルアップに活かしていきましょう。

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