MECEとは?考え方のコツや方法、有名なフレームワークも紹介

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あらゆるビジネスシーンにおいて、相手に自分の考えを分かりやすく伝えことが求められます。

論理立てて考える「ロジカルシンキング(論理的思考)」が見に付いていると、商談やプレゼンにおいて説得力を持たせ、成果を挙げられるのです。

「ロジカルシンキング(論理的思考)」の基本とも言えるのが「MECE」です。

今回は、業務の効率化に役立つ「MECE」の考え方や身につける方法、フレームワークを解説していきます。

MECEとは

MECEとは
MECEは「ミーシー」・「ミッシー」と読み、マーケティング用語としてよく使われるロジカルシンキング(論理思考)の基本概念です。

MECEは、以下の4つの単語の頭文字をとって表されています。

Mutually…お互いに
Exclusive…重複せず
Collectively…全体に
Exhaustive…漏れがない

「お互いに重複がなく、全体にモレがなく網羅すること」という意味を持ちます。

業務を進める上でダブって無駄なものや逆に抜けて漏れていることはよく起こります。

MECEとは、そのような無駄や漏れを抑えるための基本的な考え方です。

改めて業務を見直してみると、内容が重複しているものや抜けている項目を見つけることができます。

MECEの使い方

ビジネスをする上で、課題を解決しなければならない機会は多く、課題は様々な要素が複雑に絡み合っています。

そんな大きく複雑な課題を解決のためにMECEを導入すると役立ちます。
 
どんなに大きく複雑な課題であっても小さな要素に細分化してひとつずつ解決策を検討すると、解決へ導くことができるのです。

このプロセスに必要な最適な細分化の指針となる概念がMECEになります。

MECEを無視して問題解決しようとしても、課題解決に重要な要素に漏れが出たり、何度も同じ事を繰り返す無駄な作業が生まれてしまいます。

主張と根拠を論理的に積み重ねていくロジカルシンキングを結論へ導いていくためには、MECEが必要です。 

MECEに分解できている例

ここからは、MECEに細分解できている例を見ていきましょう。

例えば、人事が職場の男女比や年齢比などを保つことができる人員配置をする場合、年齢と性別はMECEな切り口となります。

採用活動においては、新卒採用は将来性を見込んだポテンシャル採用、中途採用は即戦力の確保と求める人材ターゲットをMECEに分類すると効率化するでしょう。

MECEになっていない例

 
MECEになっていない例はズバリ漏れやダブりがあるケースです。

例えば、採用活動において、最終学歴を中学校卒、高校卒、大学卒、社会人の切り口に分類したとしても、高専、専門学校、大学院に漏れが出ています。

的確なアプローチをすることができずに選定の質が下がったり、最適なチャンスを逃すことも…。

既卒や第二新卒にも無職とフリーターがあり、ターゲット分類を細分化しなければ、最適な採用アプローチが難しくなります。

選考が難しくなったり、何度も同じ要素を検討する無駄な業務が増えるので非効率です。

MECEに考えるための方法

MECEに考えるための方法
ここからは、業務の効率化を図るために、どうすればMECEを考えられるかやり方を見ていきましょう。

物事をMECEに考える方法としては、以下の2通りのアプローチ法があります。

①トップダウンアプローチ…全体から詳細にブレークダウンする

②ボトムアップアプローチ…詳細を集めて全体像を描く

両者の特徴をよく理解した上でうまく使い分けるとMECEの精度が向上します。

トップダウンで考える

トップダウンアプローチは、全体から要素を分解して、目的や課題に沿った切り口で分類します。

全体像が明確な場合や、分類の仕方が事前に想定しやすいケースに適しています。

ボトムアップで考える

ボトムアップアプローチは、一つ一つ項目をを洗い出しながらグループ化し、全体像を描いていく手法です。 

全体像が明確ではない場合や、どう分類をすればよいか迷っているケースに適しています。

MECEに考えるためのコツ

MECEに考えるためのコツ
MECEに物事を考えるためのコツは、課題や目的に合わせて最適な切り方をすること。

課題や目的に合っていなければ、MECEに切り分けた意味がなくなってしまいます。

MECEとロジック・ツリー

ロジックツリーとは、ある1つの要素から何層にも構成要素を掘り下げて網羅的にアイデアを出し、最適な案を選択するためのフレームワークです。

ロジックツリーの各階層において要素がダブらずに漏れがないかどうか確認するためにMECEの必要があります。

MECEは切り口が大事

MECEは切り口が最も重要だと言っても過言ではありません。

以下の切り口を使い分けることがMECEに考えるコツです。

▼MECEの主な切り口

要素分解(足し算)型…年齢、性別、地域など要素ごとに考える

時系列・ステップ型…生産から流通までの流れやPDCAサイクルで考える

対照概念型…質と量、個人と法人など対比した事柄から考える  

因数分解(掛け算)型…単価×顧客数×購入頻度など各要素の相互関係で考える

MECEは切り口が重要ですが、新たな切り口で考えることは意外と大変です。

そこで、すでに出来上がったフレームワークを活用して情報を整理し漏れやダブりを防ぐと役立ちます。

MECEを使いこなすためのトレーニング

普段、人に説明するときにもMECEを意識すると、ロジカルに聞こえて伝わりやすくなります。

日常的にもMECEを意識して物事を考えるとロジカルシンキングのトレーニングになります。

ビジネスにおいてはMECEとロジックツリーを身につけると、商談やプレゼンの質を上がるでしょう。

MECEに考えるためのフレームワーク

MECEに考えるためのフレームワーク
マーケティング計画や戦略を検討する場合、フレームワークを情報整理に使うと役立ちます。

MECEに慣れなていない場合、チームメンバーの考えに抜け漏れがあるか見極めるのは難しいでしょう。

一般的に知られているフレームワークは枠に当てはめていくだけでMECEを実現できるので便利です。

小さなフレームワークから実際に使って分析してみましょう。

フィードバックをもらいながら、何度もMECEになるように思考のトレーニングをすると自然と上達していきます。

3C分析

3C分析とは、自社の製品やサービスを購買する意志や能力のある潜在顧客を把握するためのフレームワークです。

企業活動を3つのCから分析することで、漏れとダブりなく要素分解することができます。

▼3C分析

市場(customer)
競合(competitor)
自社(company)

4P分析

4P分析とは、製品開発から販促までのマーケティング戦略をMECEに考えるフレームワーク です。

▼4P分析

Place(場所)
Price(価格)
Product(商品)
Promotion(販売促進)

SWOT分析

SWOT分析とは、外部・内部環境を分析して、自社の事業戦略の核となる成功要因を発見するためのフレームワーク です。

▼SWOT分析

Strengths(強み)
Weaknesses(弱み)
Opportunities(機会)
Threats(脅威)

PEST分析

PEST分析は、自社業界を取り囲むマクロ環境を把握して、ためのフレームワークです。

▼PEST分析

Politics(政治)
Economy(経済)
Society(社会)
Technology(技術)

STP分析

STP分析とは、STP分析では、 市場の全体像を把握し、狙うべき市場を決定してポ競合他社との位置関係を決定するためのフレームワークです。

▼STP分析

セグメンテーション (市場細分化)
ターゲティング(狙う市場の決定)
ポジショニング(自社の立ち位置の明確化)

MECEの注意点

MECEの注意点
MECEはロジカルシンキングのうえで重要な考え方であり、メリットが多いですが、注意点もあるので抑えておきましょう。

重複よりもモレに注意する

MECEは端的に言えば、抜け漏れをなくす考えを持つ考え方です。

MECEの考え方は重複を見つけることも大切ですがそれ以上に漏れを見つけることが重要です。

売上増加のために改善できる要素が抜けていると直接的な効果は少なくるので注意しましょう。

分類する際に切り口を混在させない

MECEは物事を分類するうえで、切り口により属するカテゴリが変わってくるので注意が必要です。

境界が曖昧なものは、分類する人の主観や思い込みの影響を強く受けてしまうからです。

対策法としては、どの要素を重視するを事前に決めておくと良いでしょう。

MECEに分類することが目的ではない

MECEは、考えるというのはあくまでも手段であり分類することが目的ではありません。

何のために分類をするのか目的を明らかにして、その目的を忘れないことが大切です。

まとめ

MECEのまとめ
今回は、MECEの考え方やコツ、便利なフレームワークを合わせてご紹介しました。

ぜひ、今後のビジネス戦略に取り入れて効率的な業務を目指しましょう。