ラテラルシンキングとは?鍛え方、例題、活用事例などを紹介

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日々の業務に取り組む際に思考法を取り入れている人も多いのではないでしょうか。思考法と一言で言ってもその種類は様々です。今回は、その中でもラテラルシンキングを取り上げます。どう言った思考法なのか、他の思考法との違いなどについて解説しているので是非参考にしてみてください。

ラテラルシンキングについて

ラテラルシンキングについて
まずは、ラテラルシンキングがどういったものなのか、その概要を確認していきましょう。

ラテラルの意味

ラテラルシンキングは水平思考と訳されます。ラテラルは英語で「側面の」「横の」といった意味を持ちますが、ここでは水平という意味合いで使われます。

ラテラルシンキングは、 考え事をするときにあらゆる前提を撤廃して水平状態で考えようとする思考法です。固定的な考えや既成概念にとらわれることなくあらゆる発想ができるため、斬新なアイデアやユニークな考えが生まれるケースもあります。

ラテラルシンキングとロジカルシンキングとの違い

ラテラルシンキング と似たような言葉にロジカルシンキングがあります。どちらも思考法ではありますが、思考の前提とその過程において違いがあります。

ロジカルシンキングは垂直思考と訳され、すでにある考えを前提として考えを深めていくというものです。そのため、基本的には結論は1つとなります。

一方のラテラルシンキングは、前述の通り既成概念などには囚われない自由な発想が可能であり、複数の結論が出てくることもあります。

ラテラルシンキングとデザインシンキングとの違い

思考法の中にはデザインシンキングと呼ばれるものもあります。これは、デザイナーがあらゆるデザインを行う際に使用するツールを活用する思考方法です。主に、前例のない課題、未知なる課題に直面したときに解決策を探るために使われます。

前例がない課題ということで、新しいアイデアや革新的なアイデアが生まれる可能性もあります。しかし、デザイナーが使用するツールを使用しているという点で前提条件を全て水平にするラテラルシンキングとは異なると言えます。

ラテラルシンキングを活用した事例

実際にラテラルシンキングを活用して生まれたアイデアも数多く存在します。例えば、シンガポールのホテル「マリーナベイサンズ」があげられます。このホテルは、屋上に大きな船を乗せているのが特徴です。世界各地に豪華ホテルは存在しますが、同じ豪華さで競うのではなく、船を乗せるという他のホテルは違った特徴を持たせることでマリーナベイサンズをオンリーワンのホテルにしました。
このような発想がラテラルシンキング です。

ラテラルシンキングのメリット・デメリット

ラテラルシンキングのメリット・デメリット
ラテラルシンキング にはメリットの一方でデメリットも存在します。続いては、メリットとデメリットについて解説します。

ラテラルシンキングのメリット

ラテラルシンキングは、物事を考える際に既成概念や前提条件などを一切持たず、思考の過程なども自由であるため、一気に結論が導かれる可能性があります。また、 今までにはなかったような大胆な発想が生まれ、それが成果につながることも期待されます。このように、ラテラルシンキングは、その自由さが大きなメリットだと言えます。

ラテラルシンキングのデメリット

前提条件などを一切持たない自由さは、メリットである一方で、課題から大きく外れた結論になる恐れもあります。自由さは保ちつつも方向性を見失わないようにしないと、自由さがデメリットになってしまうでしょう。

ラテラルシンキングの鍛え方

ラテラルシンキングの鍛え方
ラテラルシンキングにいきなり取り組もうとしても、なかなか難しいかもしれません。しかし、ラテラルシンキングは、鍛えることができます。続いてはその鍛え方について解説します。

自分の思考の癖やパターンを把握し、あえて違う考え方をしてみる

ラテラルシンキング水平に物事を考える自由な発想が特徴です。そのため、普段から自分がどのような考えを持っているのか、思考の癖などを把握することがポイントです。自分の癖がわかれば、あえて違う考え方に取り組むこともできるため、思考のパターンの幅が広がるでしょう。考え方を変える時は年齢の異なる人や尊敬する人、異性、商品やサービスの購入者・利用者になりきってみるのがポイントです。

自分と違う考え方をする人の思考を整理して取り入れてみる

自分の思考の癖やパターンを把握する他に、他人の思考パターンを真似してみるという方法もあります。その人がなぜそのような考えに至ったのか、なぜそのような思考パターンを持っているのかを整理してみることでそれまでの自分にはなかった考え方ができるようになるでしょう。

ラテラルシンキングの問題を解いてみる

習うより慣れろというように実際にラテラルシンキングを行ってみるのも重要です。数をこなしていくことで自分自身の思考パターンもより柔軟になり、日々の生活の中でもアイデアを考える癖を身につけることが期待できます。

ラテラルシンキングの問題(例題)

ラテラルシンキングの問題(例題)
インターネットで検索すると、ラテラルシンキングに関する例題はたくさんヒットします。続いては、その例題をいくつか紹介します。

ウミガメのスープとは

ある男がレストランで「ウミガメのスープ」を頼みました。その男はスープを口にしてウエイターに「これはウミガメのスープですか」と聞きます。ウエイターは「そうです」と答えました。すると、その男は後日自殺をしてしまいました。

なぜ、男が自殺してしまったのかを考えるのがラテラルシンキングです。答えは以下の通りです。

男は過去に船で遭難し無人島に漂流したことがありました。しかし、食料がないため、生き残った人たちは次々と死んでいきます。人々は生き残るために死人の肉を食べました。しかし、男はそれを食べることを拒否します。見兼ねた他の人が「これはウミガメのスープだから食べて」と嘘をつき男にスープを飲ませ、男は生き延びることができました。
しかし、レストランで食べたウミガメのスープは、無人島で食べたものと味が違っていたため、全てを悟り自殺してしまったのです。
このように自由な思考ができなければ、この答えにはたどり着けないでしょう。

ウミガメのスープ本家「ラテシン」の例題と解説

問題を数多くこなしたい場合は、「ラテ新」というサイトがおすすめです。こちらにはラテラルシンキング にぴったりの問題が解説付きでたくさん掲載されています。

例えば、以下のような問題があります。

問題
「私」の村の近くの林道には「出る」という噂があります。その林道にはルールが1つだけあります。それは、「1人で歌う少女を見たら絶対に関わってはいけない」というものです。なぜこのようなルールがあるのでしょうか?

解説
「私」というのは人ではなく「幽霊」のことです。また、「1人の少女」は、病気の母親のために働いており、夜遅くに帰ってきて、その時に林道を通ります。少女は林道が不気味であることから恐怖心を紛らわせるために歌を歌うのです。幽霊は、そんな少女を怖がらせないために、少女が通るときは絶対に関わらないのです。

この問題は、少女を幽霊だと思い込んでいては答えは見えてこないでしょう。

ラテラルシンキングや、考える力を鍛えるための本

ラテラルシンキングや、考える力を鍛えるための本
最後に、ラテラルシンキングを鍛えるための本を紹介します。

1. ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門

こちらの本の著者は、ラテラルシンキングの研修なども手がけています。内容としては様々な事例やトレーニング問題を活用してラテラルシンキングがどのようなものなのかを初心者でも理解しやすいように解説しています。
ビジネスパーソンの方で、これからラテラルシンキング を身に付けたいという人にオススメの1冊です。

2. ラテラルシンキング入門 発想を水平に広げる

この本では、ラテラルシンキングをするための10の方法、それをどのように組織作りに活用していくか、という点を解説しています。10の方法には、「奇抜な組み合わせをする」「前提を疑う」など、ラテラルシンキング の土台となるものが取り上げられているので、初心者にもぴったりです。また、クイズやゲームエクササイズなども紹介されているので、会社の研修などでも活用できるでしょう。

3. そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?

ラテラルシンキングを含めた「考える」ことを解説しているのがこちらの本です。本では、考える際に押さえておくべきポイントや論理的思考のポイントなどを取り上げています。また、ストーリー仕立てになっているので、小説を読む感覚でサクサクと読み進められるのも大きな特徴です。会議などでなかなか発言ができない人、考えがまとまらない人などはぜひ読んでみてください。

まとめ

ラテラルシンキングのまとめ
今回はラテラルシンキングに関して、概要から他の思考法との違い、具体例、メリット・デメリットなどについて解説しました。会社に勤めていると、その会社の社風や周辺の社員の考え方などに影響され、思考が固まってしまうことがあります。そのような状態では、大胆な発想や新たなビジネスチャンスにつながるような考えはなかなか生まれません。そういった時に、ぜひ全てを水平状態にしてラテラルシンキングに取り組んでみてください。