仕事における伝え方について
まずは、仕事における話の伝え方が、どのくらい重要なのか、そして伝え方が下手な人はどうすればいいのか、という点について解説します。
話し方や伝え方は、ビジネスでも重要なスキル
普段何気なく行っている会話でも、それがビジネスシーンとなれば、ちゃんと自分の意見を伝えることは意外と難しいものです。話している途中で何を言っているのかわからなくなったり、相手に理解してもらえなかったりした経験のある人も少なくないのではないでしょうか。一方で、的確でわかりやすく相手に意見を伝えることができれば、それだけでもビジネスにおいては周囲の人と違いを示すことができます。伝えるスキルを持っているだけで、高いレベルの仕事もこなせるようになる可能性があるのです。
このように、伝える力や話し方はビジネスにおいても非常に重要なものだと言えるでしょう。
伝え方は工夫することで改善できる
では、現時点で伝え方が下手あるいは苦手という人は、このままでいるしかないのかというと、もちろんそんなことはありません。伝え方は工夫をすることで十分改善することができます。
例えば、話がまとまらないという人は事前に話す内容をまとめるだけでも頭の中が整理されますし、話すのが早いという人はゆっくり話すことを意識してみましょう。また、相手に話の内容を理解してもらえない時などは使用する言葉を選んでみるのも一つの手段です。
いずれにしても、伝え方は変えることができるので、今はうまく伝えることができないという人でも諦めないようにしましょう。
仕事のために伝え方を鍛えるメリットは?
伝え方は非常に大事、と言っても、伝え方を鍛えることによってビジネスにおいてはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは伝え方を鍛えることによるメリットを解説します。
伝え方を鍛えるメリット
まず、伝え方を鍛えることで、相手に自分の意見を理解してもらいやすくなるというメリットが挙げられます。意見が伝わるので、仕事や商談もスムーズに行うことができるでしょう。また、自分の意見が正しく伝わることで、相手に誤解を生ませてしまう心配もありません。
そして、相手からしてみれば何を言っているのか訳がわからない、という状態にもならないので不快感やストレスを与えることもないでしょう。その結果、仕事がうまくいくケースもあるかもしれません。
伝え方が悪い場合どんなデメリットがあるか?
伝え方が悪いと相手に誤解を与えてしまう恐れがあります。言葉が足りない、表現が間違っている、言葉のトーンや声色などから相手が自分の意見を間違った形で認識してしまう可能性は十分にあり、場合によっては仕事がうまくいかないケースもあるでしょう。
また、話を聴く側から、「あの人の話はよくわからないからちゃんと聞かなくてもいいや」とされてしまう可能性もゼロではありません。こうなると信頼してもらえるようになるまで一苦労です。
伝え方が下手な人の特徴
では、伝え方が下手な人というのはどのような特徴を持っているのでしょうか。ここでは、その特徴として3つ紹介します。
そもそも伝えたいことが整理できていない
相手に意見を伝える場合、何を伝えたいのかがはっきりしていることが一般的かと思いますが、伝え方が下手な人の中には伝えたいことが自分の中でまとまっていないケースがあります。自分の中ですら、言いたいことがまとまっていないのですから、当然相手にも伝わる訳がありません。
そう言った場合まずは、何を伝えたいのか、最も大切なことはなんなのか、どう言った順番で話していくのか、といった点を事前にノートなどにまとめておくといいでしょう。
相手の知りたいことや状況などが理解できていない
意見を伝える場合、こちら側から一方的に伝えればいいというわけではありません。特に仕事の場合は、相手の意向や考え、ニーズなどを把握した上で適切な意見を伝えなければいけません。
例えば、自分の企業が100万円で売りたい商品があったとして「100万円で売ります」と言っても相手の予算が80万円であれば、いくら100万円で売ると言っても意味がありません。
これは極端な例ですが、相手があってコミュニケーションやビジネスは成り立つため、相手が何を求めているのか、相手の状況はどのようなものなのか、と言った部分を無視してしまうと相手に意見が全く伝わらない状況になってしまいます。
簡潔でない(無駄な言い回しなどが多い)
言い回しが多かったり、なかなか結論が見えてこなかったりと、伝え方が簡潔でないと相手に意見は伝わりません。言いたいことはたくさんあるかもしれませんが、無駄を可能な限り削ぎ落としてシンプルに相手に意見を伝えるようにしましょう。
伝える際のコツやポイント
ここからは、意見を伝える際のポイントについて解説します。ここでは、ポイントとして3つ取り上げています。
結論→理由→具体例の構造を意識する
先ほども触れているように、何を言いたいのか結論の部分がはっきりしないと、相手は話の内容を理解しにくくなってしまいます。伝える側からしてみれば「大切な部分は最後にバーンと伝えたい」と思うかもしれませんが、ベストは1番最初に結論を持ってきて、なぜその結論に至ったのかの理由、そしてその具体例といった順番で話の流れを作ることです。
できるだけ簡潔に話す
話が長いと途中で話したことを忘れてしまう可能性があります。仮に結論を最初に持ってきても、その理由が長いと、「あれ結論はなんだったっけ?」となってしまいます。
そのため、結論を伝えた後の理由や具体例はあまり長くなりすぎないように注意してください。
相手の話をしっかりと聞くことも大事
自分の意見を伝えることも大切ですが、相手の話を聞いていなければ正しい意見を導くことはできません。先ほども紹介しているように、相手のニーズを把握できなければ適切なコミュニケーションをとることはできないため、伝えることと同じくらい聞くことをも大切にしてください。
伝え方が9割
最後に伝え方について説明したベストセラー「伝え方が9割」について紹介します。
伝え方が9割とは?2との違いは?
伝え方が9割は、著者自身がこれまで過ごしてきた時間の中で導き出した伝え方の方法論を解説している本です。伝える技術を誰でも使えるように体系化しているため、本を読むことでその技術を実践することができます。
そして、この伝え方が9割にはその続編として「伝え方が9割2」も出版されています。こちらは、伝え方をさらに磨きたいという人や技術を自分のものにして実践で使えるようにすることを目的として書かれています。その中でも新たに3つの技術を取り上げている点が特徴です。ビジネスシーンはもちろん、プライベートの場面でも使える技術となっているため、伝え方に不安を感じている人はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
伝え方が9割の漫画も
伝え方が9割はシリーズ全体で100万部以上を売り上げたベストセラーですが、その漫画版も販売されています。漫画の舞台は女性誌の編集部で、主人公の編集部員の女性があるオネエと出会い、そのオネエから伝え方に関するアドバイスを受けることで少しずつ成果が出ていくという内容となっています。
技術的な部分は伝え方が9割の内容をしっかりと踏まえたものとなっているので、シリーズを始めて読む人でも楽しみながら読み進めることができるでしょう。
伝え方が9割の感想
伝え方が9割は、ベストセラーとなった本だけあって、その感想も好意的なものが少なくありません。以下は、実際に読んだ人の感想の一部です。
・書いていることは納得できる
・内容がわかりやすくてポイントが絞ってある
・仕事はもちろん日常生活でも使える
・著者の考え方を理解しやすい
・自信が湧いてきた
・読みやすいように工夫されて書かれている
このように読みやすさや技術の理解のしやすさなどについての意見が見られました。きになる人はぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、ビジネスにおける伝え方のスキルについて解説してきました。伝え方ひとつで相手の受ける印象は大きく変わってくるため、ビジネスにおいては特に伝え方が重要となります。一方で、現時点で伝え方に自信のない人でも、工夫することで十分に改善できるのでぜひ今回紹介した内容を参考にしてみてください。また本を読んで実践するのもおすすめです。