ゼロベース思考とは?意味・メリット・トレーニング方法を解説

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ゼロベース思考という言葉を聞いたことがあるでしょうか?ゼロベース思考とは、偏見やバイアスから自由になりゼロから考える思考法のことです。何か企画を練ろうとしても、既存の方法や考え方では考えがうまくまとまらない時、ゼロベース思考が役に立ちます。記事では、ゼロベース思考を使うメリット、ゼロベース思考を鍛える方法等を解説します。

ゼロベース思考とは?

ゼロベース思考の意味や注目される理由について説明します。

ゼロベース思考の意味

ゼロベース思考とは、偏見やバイアスから自由になりゼロから考える思考法のことです。

ゼロベース思考が注目される理由

なぜゼロベース思考が注目されるのでしょうか?注目される理由としてイノベーションの創出があります。過去の成功体験に捉われ、既存の製品の焼き直し商品を市場に投入しても、顧客のニーズを満たせず市場から早期に撤退することになります。製品の寿命を表すプロダクトライフサイクルが短くなってしまう訳ですね。

そうならないために、企業は絶えずイノベーティブな製品を世に出す必要があります。そしてイノベーション創出のためには、ゼロベース思考が必要なのです。

また、マクロ環境が変化し、グローバル化・AI技術やIoT・働き方改革等に対応するため、既存のやり方に捉われないゼロベース思考が求められていきます。また、多様な働き方が進み、男性正社員のみの働き方が通用せず、育児・介護と仕事を両立する人材、パラレルワーク、フリーランス等の働き方を企業がマネジメントしていくことにも、偏見に捉われないゼロベース思考が求められるゆえんと言えますね。

ゼロベース思考と仮説思考の違い

ゼロベース思考とよく似た考え方として仮説思考があります。どんな違いがあるか、説明します。

既成概念ではなくゼロからものを考えるゼロベース思考

ゼロベース思考は既成概念や既にある方法に捉われず、本当はどうやったら良いのか?ということをゼロから考え始めます。前回成功したから、今回もうまくいくだろうとはゼロベース思考では考えません。むしろ、前回の成功は成功として、今回はどうやったらうまくいくか?をゼロから考える訳です。

仮説検証の元に最善策を考える仮説思考

仮説思考とは、現時点で最適と思われる仮説を考え、仮説検証を経て、最善策を考える思考法です。仮説思考は現時点で最適と思われる仮説を考えることから始めます。その考えが既存のやり方と同じであったとしても、仮説として考えるにふさわしければ良いと考えます。仮説を設定することにはそれ程時間をかけません。仮説検証して仮説が間違っていれば新しい仮説を立て、スピーディに最善策を求めていきます。

ゼロベース思考は既成概念を取り払い、ゼロから思考を煮詰めます。仮説思考で言うところの「仮説」を立てることに時間や労力をかけることに大きな違いがあります。

ゼロベース思考を使うメリット

ゼロベース思考を使うメリットを解説します。

新規事業の開発に役立つ

企業が新しい事業を開発しようと思った時、ゼロベース思考は役立ちます。既存事業の延長線上でアイディアを練っていては、全く新しい新規事業を考えられません。成功体験に捉われ、既存事業と似たり寄ったりのアイディアになってしまいがちです。

一旦、過去の成功体験をカッコに入れて、自社の強みを活かした新規事業アイディアにはどんなものがあるのか?を考えます。ゼロベース思考なら偏見やバイアスから自由に思考できるため、新規事業開発に貢献することでしょう。

複雑な問題を解決できる

マクロ環境の変化や多様な働き方が推進することで、企業は、これまで経験したことのない複雑な問題に出くわすことがあります。そんな複雑な問題に対処する時にもゼロベース思考は役に立ちます。既存の解決手段に固執していては未経験の複雑な問題に対処できません。ゼロベース思考を活用し、偏見やバイアスに捉われずに問題解決していくことが必要です。

イノベーションに繋がる

ゼロベース思考はイノベーションの創出にも繋がります。写真フィルムの界面化学技術を活かして化粧品や医療ビジネスを展開した富士フイルム、理容ビジネスに短時間・低料金を実現したQBハウス等、イノベーションを起こしてきた企業は既存のやり方に捉われず新しいビジネスを模索してきました。ゼロベース思考によって既成概念を取り払う思考がイノベーションに繋がるのです。

労働生産性が高まる

ゼロベース思考はビジネスパーソンの働き方にも影響を及ぼします。既存のルールに基づいた仕事のやり方は本当に効率的なのか?と、偏見やバイアスから自由になって考え抜くことで効率的な業務遂行を目指します。ゼロベース思考によって、社員は働き方を改め、労働生産性を高めることができるのです。

働き方改革推進に伴って、残業規制がかかったビジネスパーソンも多いことでしょう。しかし、残業しないからといって低い成果で良い訳ではないですよね。少ない労働時間の中で、いかに成果を生み出せるのか?残業時間が多かった人ほど、ゼロから考えるゼロベース思考が必要になります。

ゼロベース思考のトレーニング方法

ゼロベース思考のトレーニング方法を説明します。

既存のやり方を鵜呑みにしない

あなたは、「これまでやってきたから」「上司が言っているから」といった理由で、既存のやり方を鵜呑みにして仕事を進めていませんか?働き方、仕事の進め方、問題解決等について、既存のやり方を鵜呑みにして進めると、無駄な時間がかかったり、適切な解決策を講じられなかったりします。既存のやり方を鵜呑みにせず、一旦、「立ち止まって本当にそうか?」と考えることでゼロベース思考を鍛えられます。

物事を掘り下げて考える

複雑な問題、新しい問題、難しい問題に直面した時、一旦、既存の手段を使って解決しようとするのを止めましょう。まずは、問題についてどんな課題があるのかを考えます。問題と課題はイコールではありません。課題を洗い出すことで、問題がより鮮明に見えます。課題の洗い出しの時に、ゼロベース思考を鍛えられます。

新しい問題と言っても、過去に経験した問題と似たような気がしてしまうことがあります。そうすると課題の洗い出しも、過去の問題と同じ課題を設定してしまいがちですね。問題を掘り下げて考え、適切な解決策を打ち出すためには、課題の洗い出しについても、過去の問題をリセットして考えて下さい。課題を洗い出した後は、問題を掘り下げ、原因を究明していきます。原因究明の際にも偏見から自由に考えることで、適切な原因究明がなされるでしょう。

視野を広げて考える

視野を広げて考えることも、ゼロベース思考を鍛えるのに役立ちます。問題を解決している時でも、「間違いない解決法だ」と突き詰めるのではなく視野を広げて考えると新しいやり方が見えてきます。視野を広げて思考する訓練を積むと、ゼロベース思考が鍛えられます。

ゼロベース思考を学ぶためのおすすめ本

ゼロベース思考を学ぶためのおすすめ本を2冊、紹介します。本を読むことで理解が深まり、実践でゼロベース思考を訓練するのに役立つことでしょう。

0ベース思考

0ベース思考は、ベストセラー『ヤバい経済学』シリーズで知られる経済学者スティーブン・レヴィット、ジャーナリストのスティーブン・ダブナーによる共著。軽快なタッチと豊富な具体例でゼロベース思考のエッセンスを学べます。

知らないからできる 既成概念を覆す「0(ゼロ)ベース思考」

知らないからできる 既成概念を覆す「0(ゼロ)ベース思考」は、架空の電機メーカーを舞台にした小説風のビジネス書。物語を追うことで自然とゼロベース思考が身に付きます。

まとめ

企業を巡る経済環境が変わり、多様な働き方が増えていく中で、ゼロベース思考の重要性はますます増しています。既成概念に捉われず、職場でゼロベース思考を鍛えることで、イノベーションや問題解決に活かしていって下さい。