ソリューションとは?意味と使い方、ビジネスで使われる事例を紹介

ソリューションの記事
問題解決を意味するソリューションという言葉。ソリューションは、ビジネスではどんな場面で使われているのでしょうか?ソリューションの使い方、ソリューションを使った事例、ソリューションがつく言葉などについても解説します。
目次

ソリューションとは?

ソリューションの意味について説明します。

問題解決を意味するソリューション

ソリューションとは問題解決を意味するビジネス用語です。英語ではsolutionと書きます。ビジネス用語としてのソリューションが意味する問題解決には、「一時的な問題に対する問題解決には使われない」という意味合いが込められています。長期的なスパンの問題、難易度の高い問題に対してソリューションが使われるのです。

ソリューションは、自社の問題を社内の社員が解決するという意味で使われる他、コンサルティング会社やIT企業などが顧客の問題を解決するという意味で使われています。

ITソリューションとして使われる

ビジネス用語としてのソリューションは、ITソリューションとしても使われます。ITソリューションとは、ITを使って企業の問題や課題を解決することをいいます。クラウドやアプリ、AI、あるいはSaaSなどのIT技術を用いて、企業の問題を解決するのがITソリューションです。

企業にとってITに関わる問題は多く、早急に解決する必要があります。例えば、経済産業省は「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」というレポートの中で、企業がDXに取り組む重要性を指摘し、DXへの取り組みが遅れれば最大で12兆円ほどの経済損失が起きると警告。経済産業省はこのような問題を2025年の崖と表現しました。

DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~

DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、企業がIT技術を活用して、経済や社会に影響をもたらす変革を起こすことをいいます。つまりIT技術をもって、新たなビジネスモデルや価値をもたらすことを意味します。2025年の崖が現実にならないよう、企業はIT技術を活用して新規事業やビジネスモデルを生み出さなくてはならず、ITソリューションの重要性はますます高まっているといえるでしょう。

ソリューションがつく言葉

ソリューションは単体で使われることもあれば、言葉と組み合わせて使われることもあります。ソリューションがつく言葉をいくつかご紹介しましょう。

ソリューション企業

ソリューション企業は、企業をはじめとする顧客が抱える課題に対してIT技術を使って解決する企業を意味します。例えば、企業が大規模なソフトウェアを導入する時、自社にカスタマイズするために納期がかかり、また、料金も莫大にかかることが経営課題だったとしましょう。このようなソフトウェア導入の悩みに応えるのがSaaSを展開する企業です。

SaaSはサブスクリプション型のソフトウェアサービスですが、これまでソフトウェアを利用するには、企業ごとにカスタマイズされたソフトウェアを導入するしかありませんでした。しかしSaaSなら、自社に導入せずソフトウェアをサービスとして使うだけなので、納期が短く、また、料金が安価で済みます。SaaSを事業としている企業は、企業の課題に応えるソリューション企業といえます。

ソリューションサービス

ソリューションサービスとは、顧客の課題を解決するためのソフトウェアなどの手段を意味する用語です。SaaSはまさにソリューションサービスですし、ソニーの「定額でゲームを遊びたいニーズに応える」PS Plusやトヨタ自動車の「自動車のサブスクリプション」KINTO、「CtoCの個人売買を可能にした」メルカリアプリなどもソリューションサービスといえます。

ソリューション営業

ソリューション営業とは、問題解決型営業という職種を指します。「営業が企業の問題を解決するのは当たり前じゃないか」と思われるかもしれません。しかし、ソリューション営業以前の営業は、顧客が発信する要望に応えるスタイルの営業でした。ソリューション営業は顧客のニーズから情報収集して「ありたい姿」を提示し、解決策を提示するもので、能動的な営業スタイルといえます。

ソリューション営業が提案する問題解決は、必ずしもITを使うとは限りません。シンプルに顧客の問題を解決するのがソリューション営業なのです。

ソリューションの使い方

ビジネスではどのようにソリューションを使うでしょうか?使い方を解説します。

IT企業が顧客にソリューションを提案する

IT企業が提案するソリューションの使い方には、企業が抱える問題に応じて様々な種類があります。例えば、Withコロナの状況下、人材育成に悩んでいる企業に対して、IT企業はどんなソリューションを提案できるでしょうか?社員が集まらなくても人材育成できる方法を提案することが1つのソリューションといえます。

新型コロナウイルスの影響で政府からもテレワークが推進され、オフィスに社員が出勤する機会が減っています。全国の社員を集めた集合研修が難しくなっている中で、人材開発部門にIT企業が提案できるソリューションは、eラーニングやWeb研修ツールの提案などがあります。特にeラーニングには、IT企業が人材育成の情報をキャッチアップしておけば、顧客が人材育成を内製化せずeラーニングを活用してくれる可能性を秘めています。

Z社はソリューション力に秀でている

ITソリューションの事例を多く見てきましたので、今度はIT以外の問題解決としてのソリューションの使い方を確認しましょう。

慢性的に赤字体質の企業A社がありました。A社は不動産業を主力事業としていたものの、工事や派遣、金融、飲食など事業の無理な多角化をしてしまい、現在は本業の不動産さえ赤字となっています。そこで経営コンサルティング会社Z社がA社にソリューションを提案、2年後には赤字を大きく減少させるに至りました。ソリューションによって成果をあげたZ社は、ソリューション力に秀でていたということができるでしょう。

Z社がA社に提案したソリューションは、息の長い取り組みでした。選択と集中によって事業を不動産と工事に絞り、他の事業を売却。また、IT技術を取り入れて業務の効率化を図り経費を削減し、組織開発を進めて社員の当事者意識を向上させました。組織開発には社長のコミットがあったため、人材育成にも繋がっていきました。このように、ビジネスで使うソリューションは、長期スパンで問題解決する時に使われます。

ビジネスで使われるソリューションの事例

ビジネスで使われるソリューションの事例として、営業力の強化、業務の効率化を目指したSFAやRPAなど、ITソリューションの事例を具体的に紹介します。

SFAを使った営業力向上

営業力が課題の企業へのITソリューションとして、SFAがあります。SFAはSales Force Automationの略で、営業担当者の営業活動の進捗状況の管理をしてくれるITツールです。個人ごとの営業活動の可視化により、営業活動のPDCAを回しやすくなります。また、営業担当者がお互いに進捗状況を共有できるようになるため、効率的な営業活動ができるようになるのです。

RPAによる業務の自動化

社員の定型業務が多く、付加価値の高い業務に時間を割けていないという課題を持つ企業に対し、 RPAというITソリューションがあります。RPAはRobotic Process Automationの略で、業務の自動化をしてくれるソリューションです。書類を使った定型業務が多い企業であればあるほど、考える仕事や問題解決などの仕事に時間を割けるようになるため、RPAの恩恵を受けることができるでしょう。

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まとめ

ソリューションは、長期的スパンや難易度の高い問題を解決する時に使われるビジネス用語でした。ITソリューションとして使われやすく、SFAやRPA、そしてサブスクリプションなど、IT技術を活用したソリューションなどが事例として挙げられます。DXへの取り組みが重視される中、ITソリューションを用いた変革は、企業にますます求められているといえます。

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