2016年に厚生労働省が発表した「働き方改革」により、副業をする人は増えている傾向にあります。
IT化や雇用形態の多様化が進む中で、通勤せずに自宅で仕事を行う在宅勤務に注目が集まっています。
そこで今回は、在宅勤務の定義や仕事の見つけ方、在宅勤務を導入して成功した事例をご紹介しましょう。
在宅勤務とは
在宅勤務とは、企業と雇用契約や請負契約などを交わし、仕事を自宅で業務を行うことです。
オフィスから離れた場所で時間や場所にこだわらない働き方のリモートワークの一つとして注目されています。
労働日の全てを在宅で勤務するケース、週に数日など、決められた日に在宅で勤務するケースなど働き方はさまざまです。
在宅勤務制度は必要か?
インターネットを活用した情報技術の著しい進歩により、毎日オフィスへ出勤せず自宅で成り立つ業務が増えています。
特にIT関連職(SE、プログラマー、デザイナー)の分野では、社員の就労意欲向上・業績アップのためにも、在宅勤務を推進する会社も増えています。
在宅勤務とテレワークの違い
テレワークとは、情報通信機器(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)を活用することで実現する、時間や場所にとらわれない働き方であり在宅勤務とほぼ同じ意味です。
在宅勤務のメリット・デメリット
ここからは、在宅勤務制度を取り入れるメリットとデメリットを見ていきましょう。
在宅勤務のメリット
在宅勤務は、社員に在宅で勤務をさせることで通勤時間を削減することができ、業務の効率化に繋がります。
内閣府が進める、ワーク・ライフ・バランスの向上により仕事と生活の調和が実現した社会が実現するのがメリット。
在宅勤務を可能とすることで、子育てとの両立を諦める退職者を減らし優秀な人材を確保できるのもメリットと言えます。
在宅勤務の問題点
在宅勤務制度を導入する際は、万全なセキュリティ対策を要することが重要です。
年々、企業の情報漏えいを狙うコンピューターウイルスの数やサイバー攻撃数も増え続けているためセキュリティ対策の徹底が必須です。
在宅勤務できる仕事や職種
ここからは、在宅勤務に向いている仕事・職種をチェックしましょう。
プログラマー
プログラマーは専門的なスキルが必要となり、現在在宅で可能な案件は豊富です。
企業側としても、在宅プログラマーに仕事を発注しているケースも数多くあり需要は高いです。
在宅で可能な案件はアプリケーション開発、ショッピングサイトやホームページ作成などが挙げられます。
在宅プログラマーで人気の高い案件は「Java」「PHP」「Ruby」「JavaScript」などの言語を使用した開発案件が目立ちます。
デザイナー
ウェブデザイナーもホームページ制作の案件を在宅勤務で受注することができます。
在宅勤務であれば自分で受注数を調節できるので、副業としても本業としても活躍できるでしょう。
厚生労働省のデータによるとウェブデザイナー平成27年の平均月収は30万円、平均年収の推定は400万円以上と高収入が狙えます。
ライター
ライターの仕事は、文章や記事を書いたり企画・取材・調査などもあります。
最近、需要が高いのはPCやスマホに最適化されたWebメディアに掲載するための文章を書くウェブライターです。
未経験や初心者も基本的なルールを独学で学びながら本業を目指すチャンスもあります。
スキルや経験が不足している期間は収入が少なくなるため注意が必要です。
条件を満たせば、実はどんな職種でも在宅勤務は可能
インターネット環境とパソコンがあればどこでも仕事ができる在宅勤務はWEB制作の仕事との相性良いです。
他にも条件を満たせばどんな職種でも在宅勤務をすることは可能です。
例えば、データ入力やアクセサリーのパーツ組立といった作業系の職種もあります。
在宅勤務はアルバイトでも可能か?
在宅勤務は本業ではなくてもアルバイトから気軽に始めることもできます。
仕事の後にできる単発の仕事や週末だけで簡単に出来る案件もおすすめです。
会社によっては副業規定に抵触する場合があるため、事前に副業が可能であるか事前に確認しておきましょう。
在宅勤務の求人を募集しているサイト
ここからは、在宅勤務の求人を募集しているおすすめのサイトをご紹介します。仕事選びの参考にしてみてください。
Wantedly
ビジネスSNSの一種であるWantedlyは120万人以上の利用者がいる転職・情報サービスです。
ビジネス情報の収集や会社探しのために20代、30代のエンジニア、デザイナーなどIT・WEB系の職種をからの支持を集めています。
気軽に企業とコンタクトを取ることができるため、在宅勤務、転職、新卒の就職やインターンの仕事探しに役立ちます。
FInd job
株式会社ミクシィ・リクルートメントが運営する「Find Job!」は在宅ワークが充実した求人情報サイトです。
在宅ワークの求人情報はリアルタイムで更新されているため求人の鮮度の高さもおすすめポイント。
20代から30代のIT・WEB技術者に利用者が多く、デザイナー、クリエイターの在宅勤務の仕事探しに役立ちます。
Reworker
株式会社キャスターによって運営されている「Reworkerは、新しい働き方の求人だけを紹介している情報サービス。
在宅勤務、副業可、フリーランス、時短勤務といった条件の案件を多く見つけることができます。
リクナビNEXT
リクルートキャリアが運営する「リクナビNEXT」は業界トップクラスの求人数を転職サイトです。
近年、在宅ワークの仕事も増えているので情報収集用としても登録する価値があります。
エン転職
エン転職は、デザイナーやプログラマー、CADオペレーターといった職種に強みがある転職サービスです。
SE業務やソフトウェア開発、Webサイトのデザインやバナーの制作、名刺やチラシのDTPデザインなどが挙げられます。
プログラマーとして在宅勤務しながら、必要に応じてオフィスに出勤する仕事も多いので要チェック。
在宅勤務制度の導入事例
ここからは、在宅勤務制度の導入した成功事例を見ていきましょう。
1. パナソニック
パナソニックは2006年に在宅勤務制度「e-Work@Home」を導入して、ITを活用した働き方による生産性向上と社員のワークライフバランスの実現を目指しています。
在宅勤務の上限は月間勤務日数の2分の1までと定めており、従業員70%以上が生産性向上を実感しています。
在宅に適した業務は、Web会議、資料作成、企画構想、情報調査、プログラミングなどがあり、20%〜50%の効率アップとなりました。
2. 東急リバブル
東急リバブル株式会社は、業務の効率性・生産性向上とワ-クライフバランス実現のため、在宅勤務制度を導入しました。
従業員の70%が業務効率が上がったと回答し、生産性向上とワークライフバランス向上に繋がりました。
今後は営業職も含めた全社員が利用可能な制度として、働きがいのある職場環境づくりを目指しています。
3. カルビー株式会社
カルビー株式会社は在宅勤務を全社に採用し、本社社員の80%が参加しています。
営業職の「直行直帰」推進、ITの活用、デジタル化による紙の書類削減と合わせて実行しています。
上司が許可した全国の事務間接部門の従業員を対象に、自宅のみ週2回までとし、生産性向上が実現しました。
まとめ
厚生労働省の働き方改革により、本業・副業に関わらず在宅勤務を取り入れる人が増えています。
在宅勤務の仕事は、ウェブ専門職種の他、未経験からでもできる事務系や作業系の職種が挙げられます。
本格的な在宅勤務を始める方は、ウェブの知識とスキルを身につけておくと安定した収入も得られるのでおすすめです。