年間休日とは?少ない場合の対処法や求人をチェックする際のポイント

年間休日の記事 労務
みなさんは「年間休日」がどのようなものかご存知でしょうか?求人票や求人サイトを眺めているとよく見かける言葉ですが、意外とその概要を正確に把握している人は少ないのではないかと思います。そこで、この記事では年間休日の概要から業種による違いなどについて解説します。

年間休日とは

年間休日とは
年間休日とは、企業別に定められている1年間の休日のことです。企業によっては、必ずしも土曜日や日曜日が休みになるわけではないため、年間休日はカレンダーの休日と一致するわけではありません。

年間休日の平均は120日くらい?

年間休日の日数は企業によって異なります。では、平均はどのくらいなのでしょうか?

厚生労働省が行なった就労条件総合調査によると、平成28年(2016年)における年間休日の1企業平均は、約108日となっています。これは、だいたい3日に1日の休日がある計算になります。また、労働者1人あたりの平均になると約113日です。ちなみに、企業規模が大きいほど年間休日の1企業平均日数も多くなる傾向にあります。

年間休日の最低ラインは105日?

求人情報には、年間休日を105日としている企業が意外と多く存在します。105日という数字は労働基準法における最低限の休日日数です。そのため、年間休日を105日としている企業は、最低限の休みは確保できるということになります。

年間休日の最低日数を法律をもとに計算する

では、なぜ105日が最低限の休日日数になるのでしょうか。この点を理解するためにポイントになるのが法定労働時間です。

法定労働時間とは、労働時間の限度のことで、こちらも労働基準法に定められています。時間は1日の労働時間が8時間、1週間で40時間となっています。これ以上の勤務は時間外労働となり、残業扱いになります。

法定労働時間内で働いてもらうことを想定すると、1年間の労働時間は約2085時間になります(40時間×365日÷7)。2085時間は日数にすると約260日です。1年は365日なので365日―260日=105日となります。このため、105日が最低限の年間休日となっているのです。

年間休日に含まれるか?含まれないか?

年間休日に含まれるか?含まれないか?
企業には有給休暇や夏季休暇など様々な休暇が存在します。これらは年間休日に含まれるのでしょうか?各休暇について含まれるのか、含まれないのか解説します。

有給休暇

有給休暇は年間休日に含まれません。年間休日は1年の中で絶対に休みになる日数を記載したものです。しかし、有給休暇は同じ企業内でも人によって付与される日数が異なるほか、全員が有給休暇を全て消化するわけではありません。
有給休暇を年間休日に含めてしまうと年間休日日数にばらつきが出てしまうため、含めることはできないのです。

夏季休暇・年末年始休暇

夏季休暇や年末年始休暇の中でも、企業が一斉に休みになるような場合は年間休日に含まれます。一方で、従業員が自身の希望する日に取得する夏季休暇などは年間休日に含まれないケースもあります。詳しくは各社の人事部などに確認するようにしましょう。

バースデー休暇・慶弔休暇・結婚休暇など

慶弔休暇のほかにも結婚休暇、バースデー休暇のように企業によって様々な休暇がありますが、これらの休暇は年間休日に含まないのが一般的です。含まれない理由は有給休暇が含まれないのと同じで、これらの休暇は企業全体が休業になるわけではないためです。

年間休日が多い業種・少ない業種

年間休日が多い業種・少ない業種
年間休日日数は、業種によってもその数が変わってきます。そこで続いては、年間休日日数の多い業種と少ない業種について解説します。

年間休日が多い業種

年間休日が多い業種はメーカーです。中でも自動車メーカーや輸送機器メーカーは130日を超える年間休日があります。これは、お盆や年末年始といったタイミングで工場の稼働を停止させ、長期間の休暇を設けているメーカーが多いためです。

年間休日が少ない業種

逆に年間休日が少ない業種としては、コンビニエンスストアや外食・レストランといったものが挙げられます。これらの業種は、24時間営業している企業も少なくないことに加えて、土日祝日、年末年始を問わず営業していることもあり、休みが取りにくいものと考えられます。

このように、年間休日が多いのは企業を相手にビジネスを行うBtoB企業であり、逆に少ないのは一般消費者を相手にビジネスを行うBtoC企業であることがわかります。

年間休日数が少ない場合の対処法

年間休日数が少ない場合の対処法
現在働いている企業で、年間休日が少ないと感じている人もいるのではないでしょうか。続いてはそういった場合の対処法について解説します。

1.転職する

最もシンプルな方法は、年間休日が多い企業に転職することです。決して簡単に行えるものではありませんが、転職活動の際に年間休日日数を確認しておけば、今の会社よりも休日が多い企業で働くことができるでしょう。

2.会社に交渉する

転職を希望しない場合は、会社に交渉してみるという方法もあります。1人で直接会社に交渉するのは簡単ではないので、労働組合などに相談をしてから交渉方法を検討してみるといいでしょう。

3.労働基準監督署に交渉する

会社に交渉してもうまくいかない場合は、労働基準監督署に相談してみてください。監督署から是正勧告が行われ、企業が対応してくれる可能性があります。

4.弁護士に相談する

弁護士に相談するのも1つの方法でしょう。法的な観点からアドバイスを受けることができます。ただし、弁護士に相談したとなると会社からの印象が悪くなる恐れもあるので、相談する際はよく考えるようにしてください。

5.未払い分の賃金を請求する

年間休日日数が少なく、それでありながら割増賃金などの未払いがある企業も中にはありません。そのような状態で、未払い分の賃金を支払ってもらいたい場合は、まず社内で解決できないか模索してみましょう。労働組合に相談したり、人事部や上司に掛け合ってみたりして、状況の改善に努めてみてください。またこの時、同じような不満を持っている人を集めて団体で交渉するのも1つの方法です。

未払い分の賃金を請求する際のポイント

未払い分の賃金を請求する際は、その証拠となる資料を用意するのがポイントです。具体的には以下のようなものが挙げられます。

・就業規則のコピー
・タイムカード・勤怠記録・日報
・メールの送受信履歴
・帰宅時に利用したタクシーの領収書
・日記
など
これらの資料があれば、今の勤務状態が就業規則に反していること、深夜まで働いていることなどが証明できるはずです。

求人や会社をチェックする際の注意点

求人や会社をチェックする際の注意点
最後に、求人をチェックする際に確認するべきポイントと覚えておくと便利な知識について解説します。現在求職活動中の人はぜひ参考にしてみてください。

完全週休2日制と週休2日制の違い

求人情報を見ていると、「完全週休2日制」「週休2日制」という言葉を見かけるかと思います。一見するとどちらも同じもののように思えるかもしれませんが、実際には違います。

完全週休2日制は、毎週2日の休みがあるという意味です。どの曜日かは企業によって異なります。一方の週休2日制は、2日休みのある週が月に1回以上あるという意味で、週によっては1週間の休みが1日の場合もあります。

求人をチェックする際は、週休2日の意味を勘違いしないように注意してください。

平均残業時間や残業代の支払い方法

求人票や求人サイトによっては、1ヶ月の平均的な残業時間や、残業代について記載しているケースもあります。みなし残業代として基本給に一定の残業代が含まれているケースもあるので、チェックしておきましょう。

WEB上の評判なども参考にする

求人票や求人サイト以外にも、実際にその企業で働いたことのある人がクチコミを投稿するサイトもあります。実際に働いた人しかわからない社内の雰囲気や習慣、社員の人柄などが記載されていることもあるので、こちらも参考にしてみるといいでしょう。

まとめ

年間休日のまとめ
今回は、年間休日に関して、その概要から平均日数、最低ラインなどについて解説しました。仕事に全力で取り組むためには、休日は必要不可欠です。求職活動を行う際は、ぜひ年間休日日数についてもチェックするようにしてみてください。