看護休暇とは?看護休暇は有給?取得の条件・対象者・制度化のポイントを紹介

看護休暇の記事
看護休暇とは子どもの病気の看病のために従業員が取得する休暇のこと。平成17年に制度化があり従業員の権利として認められているのですね。気になるのは看護休暇が有給・無給なのか、取得条件や対象者にはどんな条件があるかということだと思います。記事では、それらの疑問点に触れながら看護休暇を制度化するためのポイントまで丁寧に解説します。
目次

看護休暇とは

看護休暇とは
看護休暇という言葉を耳に聞くことが増えてきました。看護休暇の意味、法改正について説明します。

子どもの看病のために取得する休暇

看護休暇とは、自分の子どもの看病のために取得することができる従業員の権利です。ただし、看護休暇といっても病気だけでなく子どもの「病気の予防」(つまり予防接種等)のためにも使うことができます。また、正社員に限らず契約社員・パート社員等の非正規雇用の従業員も看護休暇取得の権利が認められています。

育児・介護休業法により制度化

看護休暇は、平成17年に育児・介護休業法によって制度化されました。その後平成29年には育児・介護休業法が法改正され、半日申請ができるように変わりました。

介護休暇との違い

看護休暇と似た言葉に 介護休暇があります。それぞれの違いを示すと以下の通り対象者が異なることが分かります。

・看護休暇の対象者:子どもを看護する従業員
・介護休暇の対象者:要介護状態にある家族を介護する従業員

要介護状態といっても病気・ケガにより2週間以上も介護が必要な際には、介護休暇を使用することが可能です。

看護休暇の取得の条件

看護休暇の取得の条件
看護休暇にはどんな取得条件があるでしょうか。事例を見ながら確認していきます。

子どもの病気やケガ

子どもの看病をするための休暇が看護休暇なので、子どもの病気やケガの時は看護休暇を取得することができます。特に子どもは免疫がついていませんから身体が弱く、病気にかかることが多いです。看護休暇を取得できれば有給休暇の他に休みを取ることができるので、育児と労働を両立させることができ働きやすい環境を整えられますね。

子どもの健康診断

看護休暇は、病気・ケガの他、子どもの健康診断や予防接種においても看護休暇を取得できます。子どもは、1か月健診・3、4か月健診・6、7か月健診・9、10か月健診・1歳健診等多くの健康診断を受診する必要があります。それらの健康診断の度ごとに看護休暇を取得することができるということですね。

1年に取得できるのは5日間

看護休暇は1年に何日間取得できるのでしょうか。答えは子ども1人につき年間5日間 です。2人以上の子どもがいる場合は10日間の看護休暇を取得することができます。年間というのは1~12月を指しますが、就業規則で定めれば年度によって看護休暇を付与することも可能です。

半日申請も可能

平成29年の育児・介護休業法改正により、看護休暇は半日申請も可能となりました。年間5日間の休暇日数は変わらないのですが、半日申請が可能となったことで最大10回の看護休暇を取得することができるようになりました。子どもが病気になったといっても病院の付き添いで1日間まるまる休む必要がないケースもありますから、半日申請は有効に使えそうです。

特に予防接種は看護休暇を取得していても、子どもの体調が悪くなれば予防接種のために使えなくなってしまいます。しかし半日申請できれば、子どもの体調が悪くなったとしても別の日に再び看護休暇を取得できるので便利な使い方ができます。

看護休暇の対象者の条件

看護休暇の対象者の条件
看護休暇は子どもを看護するための休暇ですが、何歳までの子どもが対象なのでしょうか。

小学校就学の始期に達するまで

看護休暇の対象者の条件は、小学校就学の始期に達するまでです。つまり子どもが6歳を迎える年度内まで、看護休暇を取得することができるということです。ただし、これはあくまでも法律上の条件ですので企業が就業規則に定めていれば6歳以降でも看護休暇を取得することはできます。

看護休暇は有給か無給か

看護休暇は有給か無給か
看護休暇を有給とするか無給とするかは、企業の判断に委ねられています。

企業によって異なる

看護休暇は企業の判断で有給にしても無給にしても構いません。ただ、無給にすると従業員が使いにくくなります。また、無給にすると子どもの看護のために休むことに引け目を感じてしまいますし、「会社は私に看護休暇を取って欲しくないのかな」と誤ったメッセージを与えかねません。看護休暇を従業員に気持ち良く取得してもらうためには、有給の方が適当です。

就業規則に明記すること

看護休暇を無給とするか有給とするかは、従業員が迷うことのないように就業規則にしっかりと明記することが重要です。就業規則に定めておきさえすれば、労務担当者も従業員からの個別の問い合わせに対処する必要がありません。

無給の場合は通常の欠勤と区別すること

看護休暇を有給とするか無給とするかは、企業の判断に委ねられていました。しかし、無給にした場合には通常の欠勤とは区別して扱う必要があります。というのは、欠勤は人事評価の係数になっている企業があるからです。育児・介護休業法では看護休暇を取得したことで従業員が不利益を被らないように定めています。ですから、看護休暇を取得したことで人事評価に影響しないよう、通常の欠勤とは区別して扱うことになります。

もし看護休暇を取得したことで「通常の欠勤」に算定されて人事評価に影響を及ぼしてしまったら、従業員が不利益をこうむったことになります。また、従業員にとっても人事評価に影響を及ぼすなら、看護休暇を取得しない選択を取る可能性が出てきます。そうなると、「子どもの看護のための休暇」という本来の目的から逸脱してしまいますので、看護休暇は「通常の欠勤」とは区別するように運用して下さい。

看護休暇を制度化するにはどうしたら良いか

看護休暇を制度化するにはどうしたら良いか
最後に、看護休暇を制度化するための方法を確認していきます。

制度化の時期の決定

看護休暇を制度化するには就業規則に規定することが必要です。ただし、就業規則に規定すれば良いというものではなく、就業規則が効力を発揮する時期を決定しておきます。制度化の時期を決定しておく理由は、看護休暇は年間で取得日数が決まっているからです。

例えば年の途中の6月から看護休暇の制度化を始めた会社は、12月で看護休暇の取得日数がなくなり、1月から取得日数のカウントが再開します。半年間では看護休暇5日間を消化できる従業員と、消化できない従業員に分かれる可能性が生じて不公平です。そうならないように、看護休暇を制度化する際には年の途中ではなく、1月とか年度初めの4月からというように時期に配慮することが必要です。

1日もしくは半日申請の決定

看護休暇は、法改正により1日もしくは半日申請のいずれか選択して休暇を取得することができるようになっています。従って、就業規則にはその旨を明記しておくことにしましょう。

有給・無給の決定

看護休暇を有給とするのか無給とするのかは、企業の判断に委ねられていますから、就業規則には有給・無給について明記しておきます。

まとめ

看護休暇のまとめ
看護休暇は育児・介護休業法により、従業員が取得する権利を付与されました。これにより、子どもの看護のために従業員は休暇を取得することができるようになりました。看護休暇中の賃金を無給とするのか有給とするのかについては企業の判断に委ねられていますが、従業員の休暇の取得しやすさを考慮すると有給の方が良いでしょう。

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