近年、日本企業でも成果主義が重要視されるようになり、プレイングマネージャーを置く企業が増えてきています。
現場の最前線で売上や利益に貢献する実務をしたり、部下の育成や指導を行う管理職を兼任する責任あるポジションです。
今回は、プレイングマネージャーの役割や仕事内容、求められるスキルについて解説していきます。
プレイングマネージャーとは?
プレイングマネージャーとは、現場で売上・利益を上げる中心的な役割を果たし、自分と同じように活躍できる人材の育成・指導を行う管理職者です。
現場の状況を把握しながら部下に最適な指示や指導を行うため
組織内で精度の高いコミュニケーションが求められます。
プレイングマネージャーの仕事内容
▼プレイングマネージャーの具体的な仕事
個人成果に直結する業務の遂行・達成
現場での実務を通じた教育やマネジメント
チーム目標達成のための戦略立案・推進・進捗の把握
経営と現場、双方の意見統合
プレイングマネージャーは、経営の意見と現場の意見の双方を理解し、意見を統合する事も重要な業務です。
プレイングマネージャーは管理職?役割は?
プレイングマネージャーは、 プレイヤーとしての業務と中間管理職としてのマネジメント業務の双方を担います。
チーム内での情報提供、問題の明確化を行い、メンバー全員に目標を認識させて、目標達成や問題・課題解決する役割があります。
現場で成果を挙げた人間がプレイングマネージャーの管理職になることで、周囲の納得も得られやすく、指示命令系統が効率良く機能します。
IT業界におけるプレイングマネージャー
IT業界におけるプレイングマネージャーの役割は、チームとして高い業績を上げることにあります。
チームの生産高・生産性を上げて、チーム全体で売上を拡大することが求められます。
最新技術を追求できること、チームのメンバーを教育し成長させるやりがいを感じられます。
プレイングマネージャーが必要な理由
近年、プレイングマネージャーが求められている理由は、問題解決型の組織を作り、部下が成長することを促し、組織全体として成熟させるためです。
個人に課せられている個人目標だけでなく、自身のマネジメント範囲であるチーム目標の両方に成果を出す事が求められます。
次期のプレイングマネージャー候補を育てる必要もあるため、高いリーダーシップ能力が必要です。
プレイングマネージャーをおくメリットは?
▼プレイングマネージャーを取り入れるメリット
現場の最新の動向を把握できる
チームのメンバーの集団維持機能が上がる
業務上で適切な判断ができる
少数意見の発言の場を与える
自チームの目標・課題達成と問題解決
部下やチームメンバーから信頼を得やすい
率先して行動できる
ヒト・モノ・カネを組織化できる
プレイングマネージャーをおくことの弊害
▼プレイングマネージャーを取り入れるデメリット
部下の指導と自身の業務パフォーマンスのバランスが難しい
現場業務が忙しい時期は部下とのコミュニケーションが減る
中長期的な視点、視野を持つことが難しい
管理職・マネジメント業務にかけられる時間が減る
プレイングマネージャーをこなすのは無理だという意見も
プレイングマネージャーの役割は実務能力と管理能力を兼ね備えた難しいバランスが求められます。
プレイングマネージャーに配置されてもバランス良く業務を行うことが難しいと感じるケースも多くあります。
部下の教育と自分の目標達成を両立させるのは難しい
個人の目標と組織・チーム目標を両立させて同時進行させるのは、想像以上に大変なときがあります。
プレイングマネージャーになった際に、個人の目標も達成しなければいけない焦りと管理職としての責任も感じ、ストレスになることも…。
ただし、管理職・マネージャーに対して期待されているのは個人目標よりも部署・チーム目標です。
基本的には、個人よりもチーム・組織の業務を優先させることでバランスを取りやすくなります。
上司に相談して、働き方を変える方がいい場合も
プレイングマネージャーは、部署・チームの理想的な未来を描くために時には上司に相談することも大切です。
プレイングマネージャーに求められるスキル
プレイングマネジャーには、主に以下の3つのスキルが求められます。
問題解決力
コミュニケーションスキル
マネジメントスキル
問題解決力
自分が受け持つチームやプロジェクトが組織の中で管理職としての立場も担います。
共通の目標を共有して、問題を発見し、解決策を出すためにはロジカルシンキング(論理的思考)が必要です。
経験や勘、感情による発言ではなく、現在の状況を理論的に考え、客観的な視点で問題解決に導きましよう。
コミュニケーションスキル
これまでは、上司にのみ報告・連絡・相談をしていたものが中間管理職にあたるプレイングマネージャーは上司だけでなく部下にも徹底します。
上司と部下のコミュニケーションが上手くいく秘訣は、何を話をしても否定されず、必ず受け止めてもらえる関係であること。
部下の提案や仕事のやり方を聞いた時に、部下のやる気を出させるために否定はせず、一旦受け止めて肯定する姿勢が大切です。
マネジメントスキル
。
多く企業は、その人の仕事の能力や業績を評価して、営業成績が良い人材を選定します。
求められるスキルは、チーム全体と個人の両方のマネジメントスキルはもちろん、部下の能力を開発し育成することです。
自身も現場のプレイヤーとして営業活動を行いながら、部下のマネジメントも行うことが重要なポイントです。
マネジメントスキルを3つに分解すると?
マネジメントスキルを3つに分解すると、判断力、分析力、目標・計画を管理する力に分かれます。
判断力
組織やチームの運営には、自部署や自社の全体を見て考えたり、時には組織を外から見るような視点も必要です。
どのメンバーにどの問題解決に当たらせるか決定するのは、プレイングマネジャーの判断力に委ねられています。
そのためには、日頃から現場の最新の動向を把握してとくことが大切です。
分析力
マネジメント能力が高い人は、周囲を良く観察して自分の置かれている立場を正しく理解しています。
目標を実現するために現状の問題を分析して、どうすれば解決できるのか的確に判断することが求められます。
目標や計画を管理する力
組織には理念があり、最終的に達成したい目標があります。
目標を達成するために、どのような戦略をして、どんな課題があるのかメンバーに正しく伝え、計画と進捗を管理するスキルが不可欠です。
まとめ
プレイングマネージャーの経験や知識は、部下の育成や指導の面においても良い影響を与えます。
マネジメント能力には、先に立てた目標や計画に対して現状を把握して内容を分析し、目標や計画を管理して進捗を図る必要があります。
業務の場面ごとに優先すべきことを考えて柔軟に管理運営をしていくことが大切です。