アウトプットとは?
「アウトプットの質を高めよう」「専門書を読みアウトプットを出しなさい」などとビジネスで使われるアウトプット。アウトプットにはどんな意味があるでしょうか?
アウトプットの意味、語源
アウトプットの語源は英語のoutput。意味は出力、生産力です。しかしビジネスでのアウトプットは英語とは違う意味で使われています。アウトプットは、ビジネスでは生み出すこと、発信することという意味があります。
例えば専門書を読んでアウトプットに繋げるとは、専門書から知識を得て発表会でプレゼンテーションすることをいいます。アウトプットは生み出す、発信することですから、知識を得ずに自ら考えてプレゼンしたとしてもアウトプットです。
アウトカムとの違い
アウトプットの類語のアウトカムは、アウトプットと似ているようで違う意味があります。アウトカムの意味は成果です。分かりやすく両者の違いをいうと、専門書を読んでプレゼンすることがアウトプットで、プレゼンによって受注を得ることがアウトカム。アウトプットの先にあるのがアウトカム(成果)だと考えると分かりやすいです。
アウトカムは自然に得られるものではありません。インプットしただけでもアウトカムには繋がりません。顧客の受注を獲得できたのは発表会でのプレゼン、つまりアウトプットがあったからこそ。ビジネスで成果を出すには生み出し、発信していくことが重要なのです。
アウトプットの対義語
アウトプットの反対語はインプットです。インプットしたものから何かを生み出し、発信するときにアウトプットは使われます。プレゼンの例でいえば、「専門書を読んで知識を得る」ことがインプットです。
アウトプットの使い方
アウトプットはどのように使われるでしょうか?「アウトプットを出す」「アウトプットを高める」といった述語の使い方の他、例文を見ていきます。
アウトプットを出す
ビジネスシーンでは「アウトプットを出す」という表現が頻繁に使われます。よくあるのは上司から新入社員が「アウトプットを出しなさい」といわれるシーンですね。上司が教えたことを新入社員がきちんと理解しているか、成果を図るためにアウトプットを出させるのです。
新入社員に限らずビジネスで「アウトプットを出す」場面はたくさんあります。会議の議事録を書くこと、書いてメンバーに発信すること、どちらも「アウトプットを出す」といいます。製造現場では労災に繋がりそうな情報を集め、ヒヤリハット報告書としてアウトプットを出しますし、セミナーに参加した後は受講報告書というアウトプットを出すのです。いずれの例でも生み出す、発信するという意味で使われています。
アウトプットを出すことに苦手意識を感じている人は、インプット量が不足し、アウトプットを出すことに不慣れです。アウトプットを出す場面は多いので、アウトプットに繋がるインプットを増やし、アウトプットを出す訓練を積んでおきましょう。
アウトプットを高める
アウトプットは、「アウトプットを高める」という表現でも使われます。会議の議事録を見返して「分かりにくいな」と思ったら端的な言葉で表しアウトプットを高めます。アウトプットを高めることは、発信した内容の質が向上させることと同じです。
アウトプットの例文
アウトプットの例文を紹介します。生み出す、発信するという意味の例文です。
・会議では若手社員が多くの意見をアウトプットしていた。
・田中課長は朝礼で営業力強化の秘訣をアウトプットした。
アウトプットするメリットとは?
ビジネスでアウトプットを使うとどんなメリットがあるでしょうか?4つのポイントで解説します。
インプットの理解力が高まる
アウトプットは独り言ではありません。必ずアウトプットする相手がいますから、自分の意図した通りに伝えなくてはなりません。相手の理解度、納得度を考えながらアウトプットする必要があるわけです。
自分の意図した通りにアウトプットするためには、インプットの内容をよく把握しておく必要があります。あやふやな理解度ではアウトプットがうまくいきません。アウトプットを続けていくと、インプットをしっかり理解しようと考えるようになります。本やネットの情報を収集する際にも、アウトプットを想定して理解力を高めていきます。
情報を伝えられるようになる
アウトプットする人は情報の発信者です。意見をいうとき、議事録を書くとき、報告書にまとめるとき、どんな場面であってもアウトプットする人が情報を伝えます。しかし、情報を伝えるには分かりやすく表現しなければ相手に伝わりません。分かりやすさを考えながらアウトプットすることで、情報を伝えられるようになります。
質の高いアウトカムに繋がる
アウトプットした内容が成果に結びつくことがあります。新商品の企画会議で長年温めていた自分の企画書をプレゼンし、企画が通れば自分の成果です。商談で顧客のニーズを受けつつも自社の利益を守る意見を述べて、Win-Winの関係で受注を得られます。アウトプットによって質の高いアウトカムに繋げることができるのです。
専門性が高まる
アウトプットすると専門性が高まります。「インプットして情報を発信する」ことを繰り返していけば、知識は増えますし、アウトカムに繋がれば知見も蓄積していけます。アウトプットによって自身の専門性を高めていけるのです。
アウトプットをビジネスで活かすための方法
アウトプットには多くのメリットがあり、成果を挙げるためには是非活用したいところです。どうすればビジネスでアウトプットを活かせるのか、活用方法を解説します。
ブログを書く習慣をつける
「意見を出す」「文章に書く」など、アウトプットには様々な種類があります。手っ取り早いのが文章に書くことです。ブログを書く習慣をつけることでアウトプットに慣れていけます。ブログは、スマホを使えば電車の中でも書けるので習慣化しやすいのです。アウトプットのためにブログを書くので、文章の論理性に気をつけて書きます。
アウトプットを活用できないのは、慣れていないためです。どう発信して良いか分からないのですね。ブログなら日書いていけますからアウトプットの慣れにはぴったりです。書いたら自分で読み返します。読み返してみて、文章の論理性に問題がないかどうかを確認しましょう。
次に、他人が読んだときに理解してもらえるか、他人目線で読み返しましょう。可能であれば家族や友人にブログを読んでもらい、理解しやすいかを確認してもらうと訓練になります。
質を気にせず、文章やプレゼンの機会を増やす
ブログで文章を書くことに慣れてきたら、次は職場で実践します。文章作成やプレゼンの機会を増やしてアウトプットを出していくのです。質を気にし過ぎると気後れして機会を逃します。質を気にせずとことんアウトプットを出すことが大切です。
ただ、質を気にしないといっても、ブログと違ってアウトプットを出す機会は職場です。自分自身でアウトプットの質を振り返って、ブラッシュアップしていきましょう。
他者にフィードバックしてもらう
職場でアウトプットの機会を増やしていったら、他者にフィードバックしてもらいます。自分の振り返りはどうしても甘くなりがちなので、他者の視点で厳しく見てもらいアウトプットの質を高めていきます。
まとめ
アウトプットは生み出すこと、発信することという意味です。意見を出したり文章を書いたりと、ビジネスではアウトプットの機会が多いです。しかもアウトプットには「情報を伝えられるようになる」「専門性が高まる」などメリットがあります。
しかしアウトプットは、黙っていてもなかなか上達しません。活用法を知って、実践することでアウトプットを出せるようになります。アウトプットは成果にも繋がりますから、質の高いアウトプットを目指したいところですね。