ブランクには空欄・空白部分、空白期間という意味があります。試験で「ブランクを埋めなさい」という問題を見たことはないでしょうか?ブランクは就職活動やIT分野、製造業などで幅広く使われます。記事では、ブランクの意味や使い方、例文を解説します。
ブランクとは?
ブランクには空欄・空白部分と空白期間の2つの意味で使われるカタカナ語です。ブランクの2つの意味を確認しましょう。
空欄・空白部分としてのブランク
ブランクには空欄・空白部分という意味があります。空欄・空白部分とは、試験や表やノートなどの空欄・空白部分のイメージです。試験問題で「以下の文章のブランクに適当な言葉を書きなさい」と使いますし、表やノートでは「表のブランクに数値を入れる」と使います。
空白期間としてのブランク
ブランクのもう1つの意味には空白期間があります。空白期間とは、社会人経験において働いていない期間をいいます。
ブランクの語源
ブランクの語源は英語のblankです。英語のblankにも空欄部分という意味があります。一方でblankには社会人経験における空白期間という意味はありません。
ブランクの使い方
ブランクは場合によって様々な使い方をします。5つの分野の使い方を見ていきましょう。
就職活動でブランクを使うとき
仕事で使うときのブランクは、社会人としての空白期間という意味で使われることが多いです。ブランクがある人が就職活動していると面接でブランクについて質問されます。採用担当者としては「なぜ働いていない期間があるのだろう」と気になりますから、ブランクについて質問されるのですね。
ブランクの理由は「育児のため」「資格試験取得のため」「家事のため」「介護のため」などと人によって違います。ブランクがあるから内定を獲得できないわけではありません。ブランクについては、採用担当者が納得する理由を説明できれば良いのです。 求人票に「ブランクOK」と書かれていることもあります。
これはブランクがあっても応募して良いという意味、あるいは、ずっと他の仕事に就いていたが以前に経験があれば応募して良いという意味です。後者の意味については、事務職の求人票を例に見てみましょう。若いときに事務職に就いていて現在は営業職であるが、もう一度事務職に挑戦したい人の応募を認めるという意味合いです。
IT分野でブランクを使うとき
IT分野でブランクを使うときは、空白、なにもない状態という意味で使います。ハードディスクに何も入っていない状態を表すのにブランクを使います。 プログラミングでも空白状態をブランクといいますが、同じような意味のスペースとブランクは異なった使い方をします。同じ空白状態でもスペースには長さがありますが、ブランクには長さが存在しないのです。
製造業界でブランクを使うとき
製造業界でブランクを使うときは、加工が仕上がっていない半加工品をブランクといいます。
化学分野でブランクを使うとき
化学の分野でもブランクは使われます。化学でのブランクは空試験、操作ブランク試験です。空試験や操作ブランク試験の意味は、何かを分析するとき、試料を使わず蒸留水などを用いて本実験同様の実験を行うことです。空試験を行う意味は、使用する容器が汚れていないかをチェックするためです。
スポーツでブランクを使うとき
スポーツでブランクを使うときは空白期間の意味で使います。ケガや病気によって選手として離脱している期間をブランクというのです。現役選手として活動しながら、一時的に離脱している期間です。また、現役を引退してから選手として復帰するときにも、空白期間の意味でブランクを使います。
ブランクを使った例文
ブランクの2つの意味について、例文を確認します。
空欄・空白部分の意味の例文
空欄・空白部分としてのブランクの使い方を確認します。
- 答えられない設問はブランクにしておいて下さい。
- 作った資料にブランクが多いので、図やグラフを取り入れた。
1.では社内外の調査票やアンケートで、空欄・空白部分にしておいて良い設問があるときのアナウンスで使う場合の例文です。
2.では資料に空欄・空白部分が多く、このままだと資料として不十分なときに図やグラフを取り入れる場合の例文です。空欄・空白部分が多いと、いくら内容が良くてもラフスケッチのように見えてしまいます。
資料では空欄・空白部分を埋めるため、文章・図・グラフを使っていきます。
空白期間の意味の例文
空白期間としてのブランクでは、仕事に空白期間があるという意味の例文を確認しましょう。
- 出産や子育てのためにブランクがあるが、そろそろ再就職したい。
- 倒産により失業していたが、ブランク中にIT分野の資格を取った。
1.では出産や子育てのために一時的に離職していて再就職する場合の例文です。例えば育児休業期間は子どもが生まれてから子どもが1歳に到達する日までです。出産を機に退職し、子どもが1歳になるまでの1年ちょっとの間は無職だったが、再就職したいときにブランクを使えます。
2.は失業期間をブランクと使っています。失業期間中に転職活動だけをしていたのではなく、資格を取って転職への意欲を見せるときのブランクの使い方です。
ブランクの類語
ブランクにはいくつかの類語が存在します。
上手に使い分けできるように意味を確認しておきましょう。
マージン
マージンは余白を意味する言葉です。主に印刷物で使われる言葉で、ページの周りの余白部分をマージンといいます。ブランクのように汎用的に使われる言葉ではありません。
スペース
スペースは、空間のことや、パソコンで使う文字と文字の間の空白のことをいいます。空間の意味では「倉庫に荷物を置くスペースがない」のように使います。パソコンのキーボードにはスペースキーがありますが、このキーは空白をつけるときに使います。「Wordでスペースを作って下さい」といえば、スペースキーを打つことをいうのです。
仕事にブランクがあるときの面接対策
社会人としてのブランクがあると、就職活動の面接では面接官に質問されます。質問されたときにどう対応したら良いか、対策を説明します。社会人として仕事にブランクがある場合は、前向きな経験を伝えることがベターです。
資格取得の勉強をしていたことを伝える
出産・育児や介護などで離職していたブランクの間に資格の勉強をしていたことを伝えれば、就職に対して前向きな印象を与えることができます。簿記やTOEIC、ITパスポートなどの資格を勉強した経験は、必ずしも就職に直結する資格でなくても面接官は好印象を抱くものです。 本来、面接官は職務経験を重視するためブランクがある人材は避けたいと考えます。
しかし何らかの勉強に打ち込んでいた経験を伝えれば、「入社後も働きながら勉強してくれるかもしれない」と面接官が考えることでしょう。勉強の経験を面接官は評価しますので、資格に限らずスクールに通っていたことでも、ブランク中のアピールとなります。
取り組んだことを伝える
ボランティア活動やクラウドソーシングなど、ブランク中に取り組んだことを伝えることも面接対策では有効です。面接官はブランク中に何をしていたかを気にしています。「就職活動していた」と答えても、他の応募者との差別化ができません。就職に対して意欲がある行動を取っていた事実を伝えて下さい。
まとめ
ブランクは、空欄・空白部分や空白期間を意味する言葉です。空欄・空白部分としてのブランクは幅広い意味を持ち、IT分野、製造業界、化学分野などで使われます。ビジネスで使われるブランクは社会人としての空白期間という意味で使われることが多いです。例文を参考にして頂き、ビジネスでブランクを活用していきましょう。