特別休暇とは?種類や給料の扱いなどについて

特別休暇の記事 労務
特別休暇は会社の福利厚生の一環で定められた休暇の1つです。

法律上の定めがありませんので、有給・無給においても会社によってルールが違います。
種類も一様ではなく、いくつかの種類がある他、ユニークな特別休暇を定めている会社もあります。

特別休暇とは

特別休暇とは
特別休暇は法律上の定めはありませんが、福利厚生の一環で会社によって決められている休暇の1つです。日数・条件あるいは有給か?無給か?などについて解説します。

特別休暇の日数や条件

特別休暇は後に見るようにたくさんの種類があります。会社によって決められている休暇ですから、病気休暇、慶弔休暇、結婚休暇など種類は様々。慶弔休暇のうち、親・子どもの忌引きなら7日間、きょうだい・祖父母なら3日間などと定めることがありますが、あくまでもこれらは事例。ですので、特別休暇の付与日数や条件は会社によって異なると考えて下さい。また、特別休暇は法律上の定めがないので、そもそも特別休暇がない会社もあります。

特別休暇の給料は?有給?無給?

特別休暇を有給とするか無給とするのかの判断は、会社に委ねられています。

特別休暇は公務員にもあるのか

特別休暇は公務員にもあります。ただし法律上の定めがない民間企業の特別休暇と違って、公務員の特別休暇は法律のルールが適用されます。夏季休暇、忌引き休暇などが特別休暇として法律で定められているんです。

特別休暇と法定休暇

特別休暇と法定休暇
特別休暇と法定休暇の違い、法定休暇の種類などについて説明します。

法定休暇との違い

特別休暇と法定休暇との違いは、前者が会社によって自由に定められるのに対して、法定休暇は法律上の定めがある点です。従って法定休暇は従業員に与えなければなりませんし、従業員には法定休暇を取得する権利があります。

法定休暇の種類

法定休暇というと思い浮かぶのが年次有給休暇だと思います。本来、労働を提供する日を有給で休める日になります。それ以外にも法定休暇には、産前産後休暇、年次有給休暇、生理休暇、介護休暇、育児休暇(育児休業)、子の看護休暇など様々な法定休暇があります。これらのうち、年次有給休暇・育児休暇・生理休暇のそれぞれについて見ていくことにしましょう。

年次有給休

年次有給休暇は、労働基準法で定められた労働者の休暇の権利です。有給休暇のため休んでも賃金が支払われます。雇入れられた日から6ヶ月経過した時点で10日間の年次有給休暇が付与されます。使用者は、労働者から年次有給休暇の申請があった場合、それを拒むことができません。ただし繁忙期に休まれたり労働者全員に有給休暇を取得されたりしては、会社が組織を運営できないことになりますよね。それを防ぐために有給休暇には会社の時季変更権が認められています。

育児休暇

育児休暇は、正式には育児休業と言い、育児・介護休業法によって定められた休暇のことです。育児休業を取得できる労働者は、男性を含め、1歳に満たない子を養育する労働者が対象となります。なお、原則的に育児休業中の労働者に対しては賃金は支払われません。

生理休暇

生理休暇は労働基準法で定められた法定休暇の1つ。生理日に働くことが著しく困難な女性労働者に対して、労働者が申請した時は、働かせてはいけない定めになっています。そのために設けられているのが生理休暇。こちらも育児休業同様、原則的に賃金は支払われません。

特別休暇の種類

特別休暇の種類
特別休暇の種類を確認していきましょう。病気休暇・慶弔休暇・結婚休暇のような一般的な特別休暇の他、フジロック休暇や失恋休暇など一風変わった特別休暇もあります。

1. 病気休暇

病気休暇とはその名の通り病気に罹った時に取得できる休暇のことです。年次有給休暇とは別に取得することができるものです。労働者による病気休暇取得を阻害にならないように、有給にしている会社が多いようですね。

2. 慶弔休暇

慶弔休暇は、自身の結婚・出産や、親族の忌引きで休むことができる特別休暇のことを言います。労働者と親族との関係により休暇日数を定めている会社が多いと思います。例えば、親や子どもの忌引きなら7日、きょうだいや祖父母なら3日などのように定めている会社があります。

3. 結婚休暇

結婚休暇は、自身の結婚による休暇。慶弔休暇だと結婚に限らず出産も含めますが、結婚休暇はあくまでも結婚した時に限った休暇です。

4. 育自分休暇制度

育自分休暇制度は、子どもではなく「自分」を育成するための休暇制度です。育自分休暇制度を活用しているIT企業のサイボウズ社では、離職後、最大6年以内であれば復職を認めています。自社を離れて転職し、他社で活躍して人が復職したいと思えばそれを認める制度になります。転職先の方が自分に合っていればそのままでも良いし、他社を見て、やっぱり戻りたいと思えば復職させてくれる柔軟な休暇制度ですね。

5. フジロック休暇

フジロック休暇とは、フジロックフェスティバルという音楽イベントに参加するために会社を休むことができる休暇制度です。会社によってはフジロックフェスタに限らず、他のイベントがある時にも休めるようにしている会社もあります。

6. 失恋休暇

失恋休暇は、失恋した日を休むことができる特別休暇です。失恋した時って、何もかも手につかないですよね。そんな時に出勤しても生産性が上がらないですし、労働者にはリフレッシュしてもらってまた元気に働いて欲しい。使用者の労働者に対する思いが詰まったユニークな休暇制度といえます。

7. ボランティア休暇

ボランティア休暇は、ボランティア活動を行うために休むことができる特別休暇制度です。

8. リフレッシュ休暇

リフレッシュ休暇は、年次有給休暇とは別に労働者にリフレッシュしてもらうために作られた特別休暇制度。夏季休暇や年末年始休暇などの長期休暇に合わせて労働者に取得させたり、平日に休ませたりと、労働者がリフレッシュしたい日に自由に取得できるようにしている会社が多いですね。

9. ペット休暇

家族観の多様化により、結婚しない人、結婚しても子を持たない人がいます。そういった人たちにとってペットはかけがえのない家族の一員。そんなペットと過ごす1日のための特別休暇制度がペット休暇です。

10. 浮世離れ休暇

日本企業の長期休暇は、夏季休暇にしろ年末年始休暇にしろ、長くて10日間程度の会社が多いと思います。しかし10日間程度だと、長い旅はできませんよね。帰国したら直ぐに出社ということもあり得ます。浮世離れ休暇は、3週間とか1ヶ月とか、長期休暇の取得を認める制度です。長期休暇の間に秘境に行くも良し、ハワイのビーチでまったりと休むのも良しと、浮世離れを楽しませるための特別休暇制度になります。

特別休暇を導入する際のポイント

特別休暇を導入する際のポイント
ここまで、特別休暇と法定休暇の違いや、特別休暇の種類を確認してきました。では実際に特別休暇を導入する際の3つのポイントを解説していきます。

条件や影響範囲などをしっかりと検討する

まず、特別休暇を設定する目的をしっかり固めます。他社がやっているからとか、メディアで見たからといった安直な理由で特別休暇を制度化すると、会社にとっても労働者にとっても無意味な制度となってしまいます。特別休暇の目的をしっかり定め、自社に合う特別休暇を設定していきましょう。また、特別休暇を取得できる対象者や条件、影響範囲などを検討する必要があります。

取得率が高くなるように工夫する

特別休暇を導入するにあたっては、特別休暇の取得率が高くなるように工夫することが挙げられます。例えば先に挙げた浮世離れ休暇を設定したとして、誰も取得できないようであれば意味がありませんし労働者から会社に対して不信感が募る結果を招きます。従って、前項で書いたように影響範囲を検討し取得できる環境を整え、その上で特別休暇の取得率が高くなるように工夫する必要があります。

特別休暇が認知されていない場合は全社掲示板や社内SNSなどを用いて認知させ、人事が積極的に特別休暇を取得するなどして、社内に特別休暇を取得しても良い雰囲気を形成することが大切です。周囲の目を気にして特別休暇の申請ができないようでは、せっかく制度化された特別休暇も無意味になります。

社員に喜んでもらえる制度にする

特別休暇を使って休むと、労働者は必ず喜ぶでしょうか?労働者から、「休んだ間に仕事が溜まってしまった」とか、「目的に対して休暇日数が少なくて楽しめなかった」などという不満が出ないように工夫すると良いです。そのためには、特別休暇の目的を見定め、取得率を向上させる施策を講じ、また、場合によっては「フジロック休暇」「浮世離れ休暇」などのように、「労働者のことを考えてくれているなあ!」と思われるような特別休暇を設定することが大切になります。

まとめ

特別休暇のまとめ
特別休暇は、法律上のルールはありません。
会社によって特別休暇の種類はまちまちで、結婚休暇、慶弔休暇、リフレッシュ休暇など様々です。

結婚・出産、忌引き、病気の時など、目的に応じた休暇があると労働者にとって良いリフレッシュとなります。