ハラスメントとは?規制法・防止法や様々な種類などを紹介

ハラスメントの記事

近年「○○ハラスメント」という言葉を耳にする機会が多くなりました。セクハラやパワハラなど様々なハラスメントが存在しますが、そもそもハラスメントとはどういったものなのでしょうか。この記事ではハラスメントの意味からハラスメントを規制する法律、さらには様々なハラスメントの種類について解説しています。
目次

ハラスメントの意味とは

ハラスメントの意味とは
ハラスメントとは、簡単にいうと嫌がらせやいじめのことです。相手を不快な気持ちにさせたり、傷つけたり、脅威を与えたりすればハラスメントになります。ハラスメントをされた側がそのように感じれば、した側の意図に関係なくハラスメントに該当します。

ハラスメント規制法・防止法も成立

2019年5月には、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案」が可決・成立ししました。これは、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための措置を企業が講じることを義務付けた法律です。日本で初めてパワハラについて規定した法律となっています。

企業や自治体が有罪の事例も多数

パワハラやセクハラに関するニュースを見かける機会も少なくありませんが、実際に一般企業から自衛隊、自治体、学校法人、銀行などで様々なハラスメントが起こっています。中には有罪になったケースもあります。具体的な事例は以下のURLから確認できます。
https://www.cuorec3.co.jp/info/thinks/hara_01.html

特に注意が必要なのが「パワーハラスメント」

特に注意が必要なのが「パワーハラスメント」
様々なハラスメントの中でも、特に注意しなければいけないのがパワーハラスメントです。ここからは、パワハラの定義や特徴、具体的な事例について解説します。

パワーハラスメントの定義

パワハラは、言葉自体は有名かもしれませんが、実は具体的な定義は存在しません。ただ、一般的には、地位や権限を使った嫌がらせやいじめがパワハラに該当すると考えられています。

例えば、会社の上司が自身の立場を利用して、部下に嫌がらせをしたり、尊厳を傷つけたりするような言動をすることなどがパワハラにあたります。また、上司と部下という関係だけでなく、能力の優位性から相手を傷つけるような言動をすることもパワハラとなります。

パワーハラスメントの現状について

パワハラは、加害者側がパワハラを行なっているという認識があまりなく、被害者側もパワハラを受けているという認識がないのが特徴です。ただ、認識のなさに対して実際にパワハラに該当する事例自体は少なくありません。中には、パワハラが原因となってうつ病になり、自殺をしてしまったケースや退職に追い込まれてしまったケースなどもあります。

パワハラによって企業が失うもの

企業内でパワハラが発覚した際、企業が被る損害は決して小さくありません。具体的には以下のような損失が発生すると考えられます。


・人的損失
・職場環境の悪化
・企業イメージの低下
・金銭的な損失

パワハラが起こると、パワハラの被害を受けている人はもちろん、周囲の社員たちも「この会社で働きたくない」と考えるようになる可能性がありますし、実際に退職する人もいるでしょう。このような人材の流出は企業にとって大きな損失となります。

また、パワハラが行われていると、職場の雰囲気が悪くなり、職場環境はどんどん悪くなります。そのような環境下では、気持ちよく働くことができないだけでなく、社員間の人間関係構築にも影響を与える可能性があります。

そして、パワハラを行なっていることが世間に明るみになると、企業イメージが一気に低下してしまいます。さらに、パワハラ被害を受けた社員から損害賠償請求を受けると金銭的な損失も発生します。

パワハラに関する3事例

これまでにも、パワハラに関しては様々な裁判が行われています。ここでは3つの事例を紹介します。

事例1


概要:A市の水道局に勤務するBが、課長のCら3名によるいじめや嫌がらせを受けて自殺したというもの。被害者の両親がCらとA市に対して損害賠償請求を行う
判決:Cらの言動はBに対するいじめであり、そのいじめによってBが心因反応あるいは統合失調症を発症し自殺したものと判断され、A市の損害賠償責任を認めた

事例2


概要:航空会社に客室乗務員として勤務するAが事故により4年間休職。Aは復職したものの、復職者訓練に不合格となるなど、労働能力の低下を理由に解雇通告を受けた。Aは、会社から退職を強要され、理由もなく解雇されたとして会社に社員としての地位確認を求め、同時に損害賠償請求を行った

判決:Aの解雇は就業規則に定められた解雇事由には当てはまらないとして、解雇は無効された。また、会社による退職の強要も違法であるとして不法行為であるとした

事例3


概要:製薬会社に勤めていたAが自殺したのは、会社での仕事が原因で起こった精神障害によるものとして、Aの妻が労働者災害補償保険法にもとづいて、労働基準監督所長に遺族補償給付の支払を請求。しかし、労働基準監督所長から支給しない旨の処分が下される。これに対してAの妻が処分の取り消しを求めて裁判を起こした

判決:Aは上司からの言動によって抑うつや睡眠障害、自殺観念を抱くといった状態が続き自殺したと判断され、労働基準監督所長が下した処分を取り消した

このように、パワハラに関連する判決はたくさん存在します。

パワハラを防ぐために

パワハラを起こさないためには、まず何と言っても会社のトップが、パワハラを起こさないという強い気持ちをもち、そこから従業員に意識させていく必要があります。

また、啓発活動を行うことも重要です。先ほども触れているように、パワハラは加害者自身が加害者であるという意識を持ちにくい、被害者も自分が被害者だと認識しにくいという特徴があるため、啓発活動により意識を高めることも必要です。

パワハラを受けている人は社外の人に相談してみよう

パワハラを受けているという場合は、社外の相談窓口を利用してみるのも1つの手段です。例えば、パワハラで人権を傷つけられたといった場合は、人権相談窓口に電話をかけてみてもいいでしょう。会社に相談していることが伝わる心配がないので、自分の思っていることを全て包み隠さずに相談できます。

他にもたくさんあるハラスメントの種類

他にもたくさんあるハラスメントの種類
ここまでは主にパワハラについて解説してきましたが、ハラスメントの種類は他にもたくさん存在します。そこで続いては様々なハラスメントを紹介します。

1.モラルハラスメント

通称モラハラと呼ばれるハラスメントです。モラルに反した言葉や態度、行動などによって相手を精神的に苦しめるものです。

2.ジェンダーハラスメント

ジェンダー(性)の視点から差別的な発言をしたり相手のことを非難したりするハラスメントのことです。例えば、女性らしさや男性らしさといった視点で「○○さんは女性なんだから□□でいなきゃ」といったような形が挙げられます。

3.セクシャルハラスメント

性的な行動や言葉によって相手に働く上での不利益を与える、働きにくくするといったことが当てはまります。

4.マタニティーハラスメント

妊娠や出産、子育てに起因する嫌がらせや不利益を被ることです。マタニティハラスメントは、法律によって会社側への防止措置が義務付けられています。

5.カスタマーハラスメント

カスタマー(客)がお店の従業員な土日して暴言を吐いたり、土下座を無理やりふよらせたりするといった迷惑行為やクレームなどのことです。

6.アルコールハラスメント

飲酒に関する嫌がらせや人権侵害のことです。具体的には、飲酒の強要や一気飲ませ、意図的な酔いつぶし、飲めない人への配慮のなさ、酔った上での迷惑行為などが挙げられます。

ハラスメントハラスメントとは

ハラスメントハラスメントとは
近年では「ハラスメントハラスメント」と呼ばれるハラスメントも登場しています。これは、他人のちょっとした言動に対してすぐに「これはハラスメントですよ!」と声を上げることが、逆にハラスメントになってしまうというものです。
相手からしたらちょっとした気遣いで行なった言動が、「ハラスメントだ!」と言われてしまうため、誰もいい思いをしません。

「ハラ・ハラ社員」が会社を潰すという書籍も

ハラスメントハラスメントに関しては「「ハラ・ハラ社員」が会社を潰す」という書籍が販売されています。この本では、ハラスメントハラスメントを起こす社員を「ハラ・ハラ社員」として具体的な行為とその問題点、さらには会社に与える影響などについて触れています。

まとめ

ハラスメントのまとめ
今回は、ハラスメントに関して、その概要から防止策、種類などについて解説しました。ハラスメントの中でも特にパワハラは、加害者も被害者もその意識が低いため注意しなければいけません。ハラスメントに悩んでいるときは、一人で抱え込まずに、人権相談窓口や社内の相談窓口に相談するようにしましょう。

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