ポテンシャルとは?
ポテンシャルの正確な意味、ポテンシャルの類語について確認します。
ポテンシャルの意味
ポテンシャルは英語のpotentialを使ったカタカナ語で、意味は潜在力、将来性です。ビジネスでは潜在する能力という意味で使われます。潜在という言葉を使っているだけあって、目に見える明らかな能力というよりは、ビジネスでは「成長できる可能性がある能力」という意味で使われます。人材に限らずモノに対しても使えます。
例えば、十分な成果を出せていないが、エンジニアとして成長できる可能性がある人材に対して、ポテンシャルという言葉が使われます。一方、既にエンジニアとして卓越した技術を持った人材に対しては、明確に能力があるわけですから、ポテンシャルがあるとはいいません。つまり、ポテンシャルはキャリアが浅いビジネスパーソンに向かって使うことが多い言葉です。
ポテンシャルの類語
ポテンシャルの類語としては潜在力、可能性、のびしろなどがあります。これらの類語はポテンシャルの言い換えとしても使用できます。具体的には「鈴木さんにはエンジニアとしての潜在力がある」「田中さんは部下に難題を与えて営業としての可能性を引き出した」などのように使うことができます。
ポテンシャルの使い方
ポテンシャルの使い方について、例文を用いて確認していきましょう。
ポテンシャルの例文
ポテンシャルの例文を確認してみましょう。
・A社の新製品はポテンシャルが高い
最初の例文から見てみます。仕事の経験が豊富であれば能力が高いことが分かります。しかし未経験の場合は能力があるかどうかが分かりません。例えば働きぶりを見て、未経験だがポテンシャルがある人だという使い方ができます。後者の例文は、モノに対するポテンシャルの例。製品の基本機能に応用力があるときに使えます。
物理用語としてのポテンシャル
ポテンシャルは物理用語としても使えます。物理用語としてのポテンシャルは潜在力、潜在性を意味します。物理では、高いビルからモノが落下したときの重力の高低差を言い表すときに使います。
就活で使うポテンシャル採用とは?
ポテンシャル採用という言葉を聞いたことがあるでしょうか?就活でも、ポテンシャル採用という言い方でポテンシャルが使えるので紹介します。
即戦力ではなく潜在能力を評価する
ポテンシャル採用とは、人材の潜在能力を評価して採用する手法のことです。例えば第二新卒のような学卒後3年以内の人材を採用するとき、経験だけでなく「のびしろがありそうな人材」を選びます。他社で経験を積んだ若い人材を入社させ育成したい場合、人材の潜在能力を求めるからです。
ポテンシャルが高い人の特徴8選
ポテンシャルが高い人材にはどんな特徴があるのか、8つのパターンを見ていきましょう。
高い目標を持ち、目標達成のために努力できる
ポテンシャルが高い人材は現状では満足しません。目標を高く掲げ、目標達成のために努力します。目標を達成するには、能力やスキルが足りないこともあるでしょう。しかしポテンシャルが高い人はめげずに目標達成に向けて進んでいけるのです。
自分の弱みを克服しようとする
ポテンシャルが高い人材は自分の弱みと向き合い、克服しようとします。弱みと向き合わずに回避した方が気楽ですが、ポテンシャルが高い人材は弱みを克服することで能力が向上することを知っています。また、弱みを克服するための努力も欠かしません。
当事者意識を持っている
ポテンシャルが高い人材はやらされ感がありません。仕事、課題、問題に対して当事者意識を持って取り組みます。当事者意識を持って取り組めばその仕事の責任を自分で取らなくてはなりません。ポテンシャルが高い人材は、責任が自分にふりかかってきても自分でやりきろうとします。
失敗しても立ち直りが早い
誰しも仕事で失敗することはあります。問題は失敗していかに早く立ち直ることができるか。ポテンシャルが高い人材は失敗しても立ち直りが早いです。目標を高く掲げ、潜在能力を高めたいと考えているので、失敗から学ぼうと考えているのです。そのため失敗してもくよくよせず、早めに立ち直れます。
ポジティブに捉えることができる
ポテンシャルが高い人材はポジティブです。経験が浅く知識が足りないため他者から否定されることがあります。しかし、ポテンシャルが高い人材は、他者から否定されても自分のありのままを見つめられるのでポジティブなのです。
経験も知識も足りなければ仕事をこなす能力が低いのは当たり前。だからといってネガティブに捉えるのではなく、現状の自分を見つめ、どうすれば能力を高められるかを考えることができます。そのため、相手から否定されてもがんばり続けることができます。
能力向上に余念がない
ポテンシャルが高い人材は自分の能力を高めようと余念がありません。スキルアップのために資格取得に励み、あるいは難しい課題に自ら取り組むことで能力を高めようとします。足りない経験を補うために学習し、率先的に行動することで能力を高めていきます。
なしとげた成果に再現性がある
成果を挙げた際は、どうやって成果を挙げたのかが重要なポイントです。自力ではなく上司のサポートがあったため、あるいは運が良かったために成果を挙げた場合、次も必ず成果を挙げられるとは限りません。
ポテンシャルが高い人は成果に再現性を出すことに執着し、今回だけでなく次もまた成果を挙げることができます。成果に再現性があれば、経験が足りなくても仕事をうまく進められるでしょうから、重要な仕事や難易度の高い仕事も任せられます。
人間関係に価値を置いている
ポテンシャルが高い人は、仕事をうまく進めるには人間関係が重要であることを知っています。そのため、上司・先輩・同僚などとも人間関係を構築し、協力し合うことができます。仕事を進めるためには、苦手な相手であっても避けずに関わりを持つことを恐れません。
ポテンシャルを高めるために
キャリアが浅いビジネスパーソンがポテンシャルを高めるためにはどうしたら良いでしょうか?4つのポイントで確認していきます。
明確で難易度が高い目標を立てる
ポテンシャルを高めるには目標を立てることが大切です。目標設定理論では、人は曖昧よりは明確な目標、また、低い難易度よりは高い難易度の目標を立てた方が仕事のモチベーションが上がるといわれます。つまり、目の前の仕事を淡々とこなすだけでなく、目標達成のために行動を起こすことでモチベーションが上がるのです。
モチベーションの重要性を考えるには、マズローの「欲求5段階説」が参考になります。欲求5段階説では人間の欲求を5つの段階に分けて説明し、人の欲求は「食事がしたい」「安全に過ごしたい」といった低い次元の欲求から段階的に満たされていくと考えます。5番目の自己実現欲求は「自分だけができることをしたい」とする欲求で、仕事のモチベーションにも大きく関係します。
たとえ経験が足りなくても、自分だけができる「明確で難易度が高い目標」を達成しようと行動すれば、モチベーションが上がって、ポテンシャルを高めることができます。
自分から難しい課題に挑戦する
ポテンシャルを高めるには、自分から難しい課題に挑戦することも重要なポイントです。難しい課題を達成できれば自信に繋がります。たとえ課題を達成できなかったとしても、失敗から自分の弱みに気づけます。弱みを克服するために対策を考え、実践に移すことでポテンシャルが高まっていきます。
レジリエンスを鍛える
目標を立てたり、課題に挑戦したりすると逆境や困難にぶつかることがあります。逆境に遭ったときに助けとなるのがレジリエンスという能力。レジリエンスは、逆境に遭っても素早く立ち直れる能力をいいます。逆境から立ち直りやすくなれば、失敗しても「次こそがんばろう」とポジティブに考えられます。いつまでも失敗続きではありませんから徐々にポテンシャルを高めていけます。
課題解決のために他者の助けを借りる
課題解決のために1人で考えることも有益ですが、他者の助けを借りることも大切です。他者の視点で課題を見てもらうと、難なく解決策を講じられることがあります。他者の助けを借りれば、自分の視野が広がるのです。経験が不足していても広い視野で物事を見る癖がつけば、ポテンシャルが高まります。
まとめ
ビジネスで使うポテンシャルは成長できる可能性がある能力という意味です。ポテンシャルが高い人は、能力や経験が不足していてもやりきろうとします。記事ではポテンシャルが高い人の特徴やポテンシャルの高め方を解説しました。「ポテンシャルが高い人になりたい」「ポテンシャルが高い人を採用したい」といった場合に参考にしてみて下さい。