近年、世界的に注目されているビジネス戦略といえば、SNSを活用した「インフルエンサー・マーケティング」です。インフルエンサー・マーケティングには「インフルエンサー」の選定が欠かせません。今回は、「インフルエンサー」の仕事内容や企業の導入事例について見ていきましょう。
インフルエンサーとは
「インフルエンサー(influencer)」とは、「影響、影響力、勢力」を表す「Influence」を語源とした言葉です。
一般的に「インフルエンサー」は 他者の購買行動に強い影響力を及ぼす人 を指しています。
Instagram、Twitter、FacebookなどのSNSやブログを中心に多くのフォロワーを持ち、オピニオンリーダー的な存在です。
情報化社会の中で、インフルエンサーは世間に与える影響力が大きい行動を取っています。
従来は、企業の商品広告はメディアに出演する芸能人やスポーツ選手がほとんどでした。
しかし近年は、企業がインフルエンサーを積極的に活用して情報発信しており、これを「インフルエンサー・マーケティング」と呼んでいます。
インフルエンサーが近年注目される理由
ここ数年でインフルエンサーが急速に注目されている理由は、SNSは強い広告媒体として存在感が増しているからです。
インフルエンサー・マーケティングは2017年から始まった比較的新しい手法ですが効果は抜群です。
インフルエンサーの影響力は人によって異なり、一般的でも100万人以上のフォロワーを持つ人から1万人未満までそれぞれ。
SNSの中でも視覚的にアプローチできるInstagramの月間アクティブユーザーは8億人を超えています。
インフルエンサーはインターネットやSNSを通じて、消費者の購買意思決定に大きな影響を与えています。
インフルエンサーの仕事
インフルエンサーは、SNS(Instagram、Twitter、YouTube、TikTokなど)に多くのフォロワーを持っているため一定の影響力を持っています。
インフルエンサーはSNSやブログなどを通じて商品の説明や体験した感想などを情報発信します。
企業にとって、インフルエンサー・マーケティングは情報を届ける相手を狙いやすいのが大きなメリットです。
一般的な広告よりも口コミがあるので自然で受け入れられやすく、SNSによる拡散も期待できます。
商品のPR
企業はインフルエンサーに自社商品を提供し、実際に体験してもらった後に感想を投稿してもらう手法です。
コスメや電化製品、英会話教材など、様々な商品のPRに活用されています。
旅行・観光のPR
Instagramには国内・海外旅行好きの人が集まるハッシュタグが付与された投稿が活発に行なわれています。
旅行関連の情報をInstagramで発信しているインフルエンサー「インスタグラマー」の影響力が大きくなっています。
インスタグラマーにイベントや観光地に来てもらい
サービスやイベントを体験してもらうPR手法です。
旅の様子を生配信したり、ストーリーズの投稿画面提示で割引、フォローでお土産プレゼントなどがあります。
新商品の企画
狙いたいユーザーへ直接新製品をアピールするには
インフルエンサーから始まる口コミが効果的です。
インフルエンサーに口コミしてもらうことで、莫大な広告費をかけずに潜在的な顧客にも認知が広がります。
自社製品やサービスへのフィードバックも今後の商品開発に役立つのがメリットです。
インタビューの掲載
影響力のあるインフルエンサーにインタビューをして、記事を掲載するやり方もあります。
フォロワーが多く付いたインフルエンサーを活用することで、低コストで効果のあるPR手法です。
SNS運用のコンサルティング
Instagram、Facebook、YouTube、TikTokといった
SNSを運用して販促活動を行うコンサルもあります。
運用実績のあるインフルエンサーがノウハウを活かしてコンサルを行います。
インスタで人気のインフルエンサーを紹介
ここからは、今話題の人気のインフルエンサーをチェックしていきましょう。
1.渡辺直美さん
https://www.instagram.com/watanabenaomi703/吉本興業所属の渡辺直美さんは、ぽっちゃり体型の「和製ビヨンセ」としてブレイク。
インスタグラム女王として日本一フォロワー数800万人を超えています。(2019年10月現在)
美容に関する動画はメイク動画の日本一記録を作り
シュウ ウエムラなどの限定コラボも好評です。
2.marutaroさん
https://www.instagram.com/marutaro/柴犬まるとはShinjiro Onoさんが飼っている柴犬のこと。
東北地方太平洋沖地震の頃の画像が注目されてから
今では250万人のフォロワーを持つ柴犬まる。
映画ペットのブルーレイとDVDが発売開始され、
CM、書籍、TV出演と大人気です。
3.唯一無二の絶品グルメ(むにぐるめ)さん
https://www.instagram.com/muni_gurume_japan/グルメ系インスタグラマー「唯一無二の絶品グルメ」さんはジャンルに問わない料理の紹介を投稿されています。
年間1200件のお店を訪れており、インスタ映えのする美味しそうな写真と丁寧なお店情報、レビューが特徴です。
フォロワー数は31万人(2019年10月現在)を超えており大きな影響力のある一人です。
4.濱田あおいさん
https://www.instagram.com/aoihamada/モデルの濱田あおいさんはファッション雑誌やInstagramのインフルエンサーとして活躍されています。
フォロワーにファッションコーデのアドバイスをしたり、ブランドのコーディネートも自然で真似しやすいのが人気のポイント。
フォロワー数は6万人(2019年10月現在)、おしゃれ好きの20代に大きな影響を与えています。
5.詩歩/Shihoさん
https://www.instagram.com/shih0107/?hl=ja旅系インスタグラマー「詩歩」さんは世界各地を旅した色鮮やかなフォトジェニックな画像が人気。
詩歩さんの書籍「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」シリーズは、日本の名所から世界各地の秘境まで数多くのスポットを紹介しています。
旅行専門雑誌「じゃらん」のキャンペーン「宮崎・大分絶景Selection」ではPR投稿も行っています。
インフルエンサーマーケティングとは
SNSで強い影響力をもつインフルエンサーに自社商品やサービスを紹介してもらい、消費者へ認知させたり、購買行動に影響を与えるマーケティング手法です。
実際に商品やサービス利用してもらい、SNSを使って情報発信することで拡散効果も期待できます。
インフルエンサーマーケティングを行う際の費用
インフルエンサーマーケティングの費用はインフルエンサーや企業によって異なります。
▽一般的な単価の計算方法
『フォロワーの人数×設定した単価』
費用相場は1フォロワーあたり2~3円、人気インスタグラマーになると1フォロワー4〜6円です。
インフルエンサーの費用はインフルエンサーの価値や市場動向も影響します。
インフルエンサーマーケティングを行うメリット
商品やサービスを購入する意思決定の際に、何かしらネット上のコンテンツを見てから決める人は多いです。
インフルエンサーマーケティングは影響力が高く、購買決定にも影響を与えられるのがメリットです。
インフルエンサーマーケティングを行うデメリット
企業側は投稿する内容まで細かく操作できず、時にはイメージが低下してしまうリスクもあります。
スポンサード投稿であることを隠して投稿した場合は「ステマ広告」と指摘されるため注意が必要です。
インフルエンサーマーケティングの事例
ここからは、インフルエンサーマーケティングの成功事例について見ていきましょう。
1.ヘザーの事例
株式会社アダストリアのファッションブランド「Heather(ヘザー)」。
公認インフルエンサー(8万フォロワー)以上を持つプロデュース商品を発売。
インスタ映えする双子コーデが可愛い画像は「#あいねね」で投稿されています。
2.スターバックスの「#RedCupCampaign」
2016年、スターバックスはホリデーシーズンに合わせて「#RedCupCampaign」を始め、テイクアウトカップを赤いデザインにしました。
人気のインフルエンサー5人にイラスト付のカップの画像をSNSに投稿を依頼。
投稿は約50万人に届き、キャンペーン告知に効果がありました。
3.マイナビ・亀田製菓の事例
亀田製菓「ハッピーターン」のリニューアルに伴い
就活情報サイトで有名なマイナビとコラボ。
製品のイメージキャラクターと一緒に写真を撮り、
専用のハッシュタグを付けて投稿を促しました。
ターゲット層である学生層への認知拡大を成功させた事例の一つです。
まとめ
国内外でインフルエンサーマーケティングは急速に成長しています。
ぜひこの機会に、マーケティング施策に加えて取り組んでみてはいかがでしょうか?