ビジョンとは何か?作り方や浸透に成功した事例などを紹介

ビジョンの記事

就職や転職する際に企業の「ビジョン」を研究した方も多いかと思います。

「ビジョン」を聞くと、その企業のイメージや目指すものが分かる気がしますよね。

そもそも、企業の「ビジョン」とは誰が何のために作るのでしょうか?  
 
今回は、企業の目指す「ビジョン」、作り方、成功事例を合わせて解説していきます。

目次

ビジョンとは何か?

ビジョンとは何か?
「ビジョン(vision)」は直訳すると「視覚」・「未来像」と言った意味があります。

「現在を積み重ねて行った未来は、どういう結果をもたらしているのだろうか?」と考えることです。

社内の戦略目線で言えば、「未来の我が社のあるべき状態」となります。

「会社の規模や売上、社会的位置付けはこうなっている未来を目指す」ということです。

企業のビジョンは、顧客、社員、株主、取引先といったステークホルダーへのメッセージの役割もあります。

経営におけるビジョンの意味とは?使い方や例を紹介

 
経営における「ビジョン」の意味は、会社が組織としてありたい姿、表向きに会社がどういうものかを示したものです。

当社のビジョンは顧客視点を常に優先して、独自技術・マーケティング戦略を持つ企業でありたい

地域密着型の究極のローカライズに挑戦し、地域に貢献するビジョンを持つ

ミッションとは

「ミッション」は企業が果たすべき任務・使命、会社内部に浸透させたい考え方です。

「ビジョン」は表向きの目標・未来ですが、「ミッション」は内向きな目的・現在を意味します。

会社が経営を通じて、何を目指し成し遂げたいかをあらわしたものです。

ビジョンとミッションの違いは?

ミッションは、企業そのものが存在する意義、現在向き合うべき使命や存在意義を表します。

ビジョンは、そのミッションを実現するための具体的なゴールとも言えます。

ビジョンと目標の違いは?

ビジョンは「将来あるべき姿」の全体的なイメージです。

外部・顧客・社員などに向けて今後の企業の方向性を伝えるメッセージとなります。

そのビジョンに向けて達成すべき目印が目標であり、もっと具体的なタスクや業務をいいます。

ビジョンの例を会社毎に紹介

ビジョンの例を会社毎に紹介
ここからは、今注目の企業はどんなビジョンを持って経営に取り組んでいるのか、見ていきましょう。

1. アマゾンジャパン株式会社

▼ビジョン
「地球上で最も豊富な品揃えを提供し、お客様のすべてのニーズに応え続けます。」

アマゾンは米国ワシントン州シアトル市を本拠地とする世界的なeコマースサイトです。

1995年に創業以来、アマゾンの幅広い品揃え、 世界各地175カ所にユーザーを持ち、ビジョンを見事に実現させています。

「地球上で最も豊富な品揃え」、「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」を忠実に実現させた企業だと言えます。

2. 株式会社オリエンタルランド

▼ビジョン
「自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供します。」

東京ディズニーランド・ディズニーシーを展開するオリエンタルランド。

世代・国境を超えて、あらゆる人々が一緒になって楽しむことができるファミリー・エンターテイメントを実現するというビジョンがあります。

3. 伊藤忠商事株式会社

▼ビジョン
「伊藤忠グループは、個人と社会を大切にし、未来に向かって豊かさを担う責任を果たしていきます。」

正確性・専門性・効率性を追求し、改善を重ねながら、財務・経理のプロフェッショナルを目指します。

会社・個人・株主・お客様・世間のすべての方々と共に栄えていく取り組みを心がけています。

4. アサヒ飲料株式会社

▼ビジョン
「安心して飲めるおいしい商品づくりを通じて社会に貢献。」

社会の新たな価値を創造し、「つなげる力」で発展させ、いちばん信頼される企業となることを目標としています。

5. Facebook, Inc.

▼ビジョン

「誰もが情報を共有できる、オープンでつながりのある世界を実現する」

アメリカの大手企業は業務の内容とビジョンが合っていることが多いです。

フェイスブックはまさに有言実行のビジョンと言えるでしょう。

6.NIKE, Inc.

▼ビジョン

「世界中の全てのアスリートにインスピレーションとイノベーションをもたらす。」

ナイキのコマーシャルや広告を見ても、アスリートとともにインスピレーションとイノベーションを感じられる印象を受けます。

7. 株式会社NTTドコモ

▼ビジョン
「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」に向けて、個人の能力を最大限に生かし、お客さまに心から満足していただける、よりパーソナルなコミュニケーションの確立をめざします。

誰に対しても分かりやすく、変わらないビジョンの良い参考例と言えます。

ビジョンの作り方について

 ビジョンの作り方について
会社のビジョンを作るためには、まずは「ビジョンチーム」を作ることから始めます。

自社の歴史、社会、市場のあり方など、広い範囲を検証して作業過程を実施します。

独自のビジョンを作成するプロセスのため、半年程度の長い期間が必要です。

おさえるポイント

経営者本人や担当取締役など経営層全員が参加してビジョン構築に携わること

自社を取り巻く社内外の状況を把握すること

社会・市場の将来像を明らかにする

これまで積み上げてきたものと自分たちが目指すべき姿を明確にする

注意点

ビジョンを練るときは、「未来はこうなっていたい」という状態を想像して言葉に置き換えます。

▼ピジョン制作時の注意点

プロマネ自身のキャリアビジョンと関連付ける

上位組織や個人との関連性を持たせる

形を整える
 
プロマネ自身がチームでどうありたいのか、ビジョンを立てる前に整理して考えることが大切です。

ビジョンの浸透に成功した企業の事例

ビジョンの浸透に成功した企業の事例
ここからは、ビジョンが企業にプラスに働いている事例を見ていきましょう。

1. ベルリッツの事例

ベルリッツは社員全員ではなく、社員の半数がビジョンを理解していれば良いと考えています。

人事部が働きかけなくても、社員それぞれがビジョンを体現できれば、自然と周囲に伝わるからです。

社員の半数に理解してもらえば、ビジョンの浸透率が上がっていくという考え方です。

社内ディスカッション、ビジョンを判断の軸を確かめる機会を継続的に定期的に開催しています。

ビジョンを体現する社員の働きには社内報や社長賞など、労う仕組みを用意しているのも特徴です。

2. リクルートの事例

リクルートのビジョン浸透は、従来の「発信型」から「着信型」のアプローチに転換しています。

従業員を動かすビジョンを共有・行動化することで自らビジョンを理解して、メンバーは活気づき、生き生き活動できるようになります。
  

3. Yahooの事例

20周年を機にヤフーは、100年後も一番必要とされるインターネット企業であるためにビジョンを再設定することに。

1年をかけて全社員で新ビジョンを作ろうという計画でプロジェクトチームを発足。

テーマは「人生でもっとも悲しいこと」「人生でもっとも幸せを感じること」「20年後、100年後も一番必要とされるIT企業であるためにどう進化すべきか」の3つです。

結果、新ビジョンは自分たちの足元である日本からという意味を込めて「UPDATE JAPAN」となりました。

4. 株式会社ミルボンの事例

「会社の未来を考える」ことを課題にしたミルボン
はビジョン設定により、社員のモチベーションが上がった成功例です。

会社の良い点・悪い点を徹底的に洗い出した結果、
「グローバルな会社」「もっとやっていかなければいけないことが沢山ある」ことが分かりました。

他部門の業務の理解、交流にも繋がり、社員同士を知ることがきっかけで、ビジョンが社員に浸透したのです。

「経営戦略」として、「人事」と「経営企画」が連携して企画が成功のポイントだと言えます。

まとめ

ビジョンのまとめ
今回は、経営におけるビジョンの意味や成功例をご紹介しました。

ビジョンの制作は、押えるべきポイントと注意点を参考にして頂き、社内で浸透させていきましょう

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