もちろん仕事は1人でもできますが、誰の手も借りずに進めていると、発想がかたよったり問題への対処が遅くなったりすることも。しかし仲間と協力することで、より早くいい成果が生まれます。それが、「チームワーク」です。
チームワークは仕事をするうえでかかせないものですが、どうすれば結束力を高められるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、チームワークとはそもそも何なのか。高める方法とメリットをご紹介します。
チームワークとは?
「チームワーク」の意味をご存知ですか?複数名のグループを作って、ただ共同作業をすることではありません。まずは本当の意味を知って、お互いに高め合えるような仲間を作っていきましょう。
グループとチームの違いについて
「グループ(group)」とは、集団や仲間のことを指します。例えば同じ趣味同士で集まって、遊びに行ったり練習したりする集団がグループです。
一方「チーム(team)」とは、目的・目標に向かって進むために集められた人たちで形成されています。それぞれが役割を担い、全員で連携してものごとを進めていく集団です。
つまり仕事で集団を作ったとしても、目的がなければただのグループ。チームへと底上げするには、目的・目標を共有し、個人のスキルをいかした役割分担が必要なのです。
チームワークが良い職場の条件
チームワークを良くすることが、仕事での成果を上げる近道。あなたのいる職場は、どうやって仕事のサイクルを回していますか?
チームワークが良い職場の条件5つをご紹介するので、あてはまるかどうかチェックしてみてくださいね。
①信頼できる上司・リーダーがいる
②情報共有が行われている
③仕事外で一緒に時間を過ごす仲間がいる
④1人ひとりに役割がある
⑤仕事を管理しすぎない
チームワークを高めることで得られるメリット
「チームワークを高めたほうがいい」とはいっても、職場環境を改善するにも時間が必要です。だからこそ、具体的にどんなメリットがあるのかが気になるものですよね。
ということでここからは、メリットを4つご紹介していきます。チームワークを高めるべきか、そうでないかを判断する材料にしましょう。
事業の成長スピードが速くなる
新しい事業を始める。既存事業をよりよくする。そんなとき、たった1人の力ではなかなか進められません。グループを組んだとしても、メンバーの見る方向がバラバラだと、成長するどころか失敗する可能性も。
だからこそ重要なのが、チームワークなのです。チーム全体が一丸となることで、1人では1しか進めなかったものが2人で2倍、3人で3倍と、成長スピードが加速していきます。
より大きなプロジェクトに取り組める
個人で取り組めるような小さなプロジェクトであれば、1人でもやりとげられますよね。しかし、規模が大きくなるにつれて仕事量も増え、1人の力・時間では対応できなくなってしまいます。
そんなときにチームを組めば、より大きなプロジェクトに取り組むことが可能に。自分の不得意な分野は得意とした人に任せましょう。精鋭部隊を作ることでプロジェクトの質も向上します。
仕事に取り組むモチベーションが上がる
「個人のスキルをいかした役割分担が必要」とお伝えしたように、チームにはあることに特化したメンバーがいます。1人ひとりが唯一無二の存在で、全員が担当分野でのリーダーのような立ち位置。1人ひとりの影響力が大きいため、「必要とされている」と感じることができます。
これが自信となり、モチベーションアップへとつながるのです。
個人レベルでもスキルアップできる
チームワークというと、「チームのレベルが上がるだけなのでは?」なんて考えちゃう方もいるのではないでしょうか。
チームではそれぞれが役割を持っているので、モチベーションが上がり、個人の能力を発揮しやすくなります。メンバーの仕事ぶりや行動も間近で見られ、それが刺激となり、「行動」の原動力になるのです。
さらにメンバーたちのスキルを吸収できるので、知らなかった分野にも足を踏み入れられるようになりますよ。
チームワークの向上に必要な5つの要素
チームを組むことによって事業の成長やスキルアップなど、さまざまなメリットが生まれます。とはいえ、チームを組んだとしても、「チームワーク」を向上させるのはかんたんなことではありません。
これからご紹介する「チームワークを向上させる5つの要素」を参考に、全体の質を高めていってくださいね。
明確な目標の設定する
目標のないチームは、ただのグループと同じです。それぞれがバラバラな方向を向くと、事業の成長スピードだって落ちてしまいます。
なので、まずは明確に目標設定をすることから始めましょう。目標は必ず全員で共有し、見えるところに書いておくなど、ぶれないようにすることが肝心です。
チーム内の情報共有を強化
チーム内で情報共有がうまくいっていないと、食い違いが生まれ、トラブルの原因になりかねません。さらには「自分だけが知らなかった」となると、メンバーのモチベーションを下げることにも繋がります。
進捗状況・スケジュール・結果など、伝えるべきことは必ず共有するようにしましょう。グループが作れるツールを活用して、全員が目を通せる場所を構築するのがおすすめです。
リーダシップを発揮
チームをまとめるのに必要なのが、リーダー。リーダーが何もしない人や統率力のない人だと、メンバーを動かせません。このときに必要なのが「リーダーシップ」なのです。
メンバーを引っ張るだけでなく、褒めたり心のケアをしたりする役割もあります。メンバーの能力を引き出し、信頼されるリーダーを選出してくださいね。
作業の分担と効率化
個人の「得意」を集めたチームなのに、全員が同じ作業をしていては時間がもったいないですよね。
人はマルチタスクよりシングルタスクのほうが集中して作業できるので、「1人1役」を与え作業を分担すると、仕事が効率的に回るように。その人に合った作業を振り分けることが、効率化のカギです。
全員が積極的に行動する意識
情報共有や作業分担の仕組みが整ったら、あとは全員の意識をまとめるだけ。チームは結束力が大切で、1人が違う方向を向いたり行動をやめたりすると、サイクルがまわらなくなってしまいます。
意識を高めるためにも、「がんばりたい」という気持ちを下げないように全員で動きましょう。いつまでも積極的に行動できるよう、成功したら褒め合い、失敗したら助け合う精神を忘れないでくださいね。
職場のチームワーク力を高める取り組みを紹介
この記事で解説した「チームワーク」は、会社単位で取り組むことで、職場全体の結束力が向上します。さまざまな会社で実際に行われている取り組みをご紹介するので、さっそくあなたの会社にも取り入れみましょう。
成績優秀者の表彰制度
組織や仕事において、「順位」をつけるのはモチベーションアップに有効。何もなくただ漠然と仕事をこなすよりも、「目標」へ向けて取り組むことで、1人ひとりの生産性も向上します。
成績優秀者の表彰制度を設けることによって、評価されることでの達成感や、表彰者から受ける刺激が社員の原動力に。個人単位の表彰だけでなく、チーム単位での表彰もおすすめです。
短期間の合宿・研修を実施
仕事中の協力ももちろん大切ですが、チームワークを高めるなら仕事外での繋がりが重要です。とはいえ、自ら交流を持てない方も……。
そこで役立つのが、短期間の合宿・研修です。業務の研修ではなく、「チームワークを高める研修」を行いましょう。スポーツやレクリエーションなどの集団でできるものを取り入れると、自然とコミュニケーションが取れて、団結力が打生まれます。
チームの親睦を深める交流会
チームを作ったら、仲間の親睦を深める交流会を開催しましょう。話す機会を設けることで、仕事中のコミュニケーションも取りやすくなります。
このとき、「座席は交流が浅い人同士を近くにする」など、工夫するとさらによいです。そして交流会の目的を「チームワークを高めること」とすると、交流の密度も高くなるでしょう。
まとめ
チームワークを高めることは、事業の成長スピードを速くするのにも、個人のスキルをアップさせるのにも役立ちます。仕事の生産性も高まるので、良い評価を受けたり残業が少なくなったりと、メリットばかり。
まずは1人ひとりの得意分野を把握して、チームを組んでみましょう。そこからメンバーの交流を深め、良いチームに成長させていってくださいね。