ビジネスパートナーとは?HRBPの事例や役割なども紹介

ビジネスパートナーの記事
他社や個人とパートナーシップを組めばお互いに良い相乗効果が期待できます。それがビジネスパートナーで、ビジネスパートナーは、企業が自社のミッションを果たすために協働関係を築ける企業、個人のことです。本記事ではビジネスパートナーとは何か、事例、そしてこれからの企業に必要な、人事系のビジネスパートナーであるHRビジネスパートナーについても紹介していきます。
目次

ビジネスパートナーについて

ビジネスパートナーについて
ビジネスパートナーは、企業が自社のミッションを果たすために協働関係を築くことのできる企業もしくは個人を指します。ただし、ビジネスパートナーは必ずしも会社の外に求めることはありません。「上司・部下」や「創業者メンバー同士」など社内メンバーもビジネスパートナーとなります。ビジネスパートナーの具体例、種類等について詳しく解説していきます。

ビジネスパートナーとは

ビジネスパートナーは、企業が自社のミッションを果たすために協働関係を築くことのできる企業もしくは個人のことです。例えば「企業にとってのコンサルティング会社や弁護士事務所」「メーカーと販売会社」「完成車メーカーと自動車部品メーカー」等が思い浮かびます。どちらに優劣があるというよりも、相互にメリットがある関係を結んでいる企業同士、企業と個人ということを意味します。

ビジネスパートナーシップとは?

ビジネスパートナーシップは、企業が自社のミッションを果たすために協働関係を築く時の関係そのものを指す言葉です。ビジネスパートナーシップの関係は、前述のビジネスパートナーで述べた通りですが、時には得意なビジネスパートナーシップを結ぶこともあります。「ビヨンセとアディダスの事例」を見ていきましょう。

ビヨンセとアディダスの事例

2019年4月、歌手のビヨンセとスポーツ用品メーカーのアディダスがビジネスパートナーシップを結んだことが報道されました。異色の組み合わせという感じがしますが、ビヨンセという世界的歌手がアディダスとビジネスパートナーシップを組むことで、スポーツを通じた変革やポジティブな力があることを訴えることができるでしょう。また、ビヨンセは歌手ですからクリエイティビティ(創造性)を重視します。スポーツ用品メーカーであるアディダスと組むことでお互いの創造性の相乗効果が期待されます。

ビジネスパートナーの種類

ビジネスパートナーには大きく分けると3つの種類があります。

上司と部下の関係

上司と部下の関係は管理する・管理される側という関係に位置付けられますが、上司と部下の関係もお互いがビジネスパートナーになり得ます。同じ組織にいる上司と部下は、共通のミッションを掲げて業務を行っており、そのミッション達成のために協力し合います。これがビジネスパートナーといえるゆえんです。例えば、営業課の所属する課長と社員の場合、営業課全体の売上責任を負うのは課長ですが、それを達成するためには社員の協力なくしては達成できません。また、社員は売上を達成するために課長に協力を仰いだり相談したりして、達成していこうとします。お互いに協力し合いながら部署のミッションを達成することにおいて、両者はビジネスパートナーです。

会社の創業メンバー同士の関係

会社の創業メンバー同士はライバルであり、ビジネスパートナーといえます。会社を創業する時には共通の思いがあって創業しますが、メンバー同士の個性や経歴等が異なるのでお互いに相乗効果を持って影響を与えあうことができます。また、価値観が異なるためにお互いに衝突することもありますが、それがかえって会社経営に刺激を与え、クリエイティブな製品・サービスが生まれるきっかけとなります。

依頼主と受注主の関係

依頼主と受注主の関係は、お互いがそれぞれのミッションを果たすために協働的な関係を結ぶことでビジネスパートナーとなります。例えば、依頼主が車を作っている会社で受注主が車の部品を作る会社だとしましょう。依頼主は環境に優しい車を作りたいと思っていますが、良い知恵が浮かびませんでした。そこで受注主に聞いてみるとCO2の排気量が少ないエンジンを作るために部品作りを考えていたことが分かります。お互いに共同研究をすることになり、環境に優しい車を作ることに成功しました。「環境に優しい車作り」という共通のミッションを持ち、それを達成するために協働的な関係を結びビジネスパートナーとなり成果を出したといえるでしょう。

ビジネスパートナーを選ぶ際のヒント(仕事の依頼先を見つける場合)

ビジネスパートナーを選ぶ際のヒント(仕事の依頼先を見つける場合)
ビジネスパートナーを選ぶ際、どんな基準で見つけたら良いか、ここでは社外のビジネスパートナーを選ぶ際のヒントを紹介します。

連絡などレスポンスが早いかどうか

ビジネスパートナーを選ぶ際に、「この企業が良い」と思っていきなりパートナーに選定することはありません。実際は、どんな企業だろうかと手探りしながら考えていく訳です。その際に有効となる基準が「連絡などレスポンスが早いこと」です。電話やメール、チャットツール等を通じて連絡をした際、相手からのレスポンスが早いことは重要です。お互いをよく知らない中ですので、レスポンスが遅いと信頼が置けなくなります。これから信頼を築くためにもレスポンスが早い企業、個人を選ぶようにします。

過去の実績やポートフォリオなど具体的なサンプルが豊富

ビジネスパートナーを選ぶ際、これまでどんな仕事をしてきたのかを目で確認できることは選定基準となります。企業であればホームページや会社概要、有価証券報告書等で確認したり、個人であれば、プレゼン資料、創作物、デザイナーのポートフォリオ等も選定基準となりますね。

SNS上での言動

SNSは簡単に発信でき、賢く使えば消費者とうまくやり取りすることができます。それゆえにSNSでの言動には注意したいところです。ビジネスパートナーを選ぶ際にも、SNSでの言動に気を配っているかを見る必要があります。SNSでの発言ゆえに、仕事がなくなったり取引を打ち切られたりするリスクがあります。相手がSNS上でどんな言動をしているかをチェックすることが選定基準として大切なポイントです。

HRBP(HRビジネスパートナー)とは?

HRBP(HRビジネスパートナー)とは?
ビジネスパートナーの中でHRBP(HRビジネスパートナー)があります。HRBPとは何か、役割・仕事内容、重要視される背景等を確認していきます。

HRBPの役割や仕事内容

HRBPは、社内の人事が人事面から経営戦略を支援し、時には方向付ける役割を持っています。淡々とオペレーションをこなす従来の人事ではなく、あるいは経営者から指示された目標達成のために動くだけの人事マネジャーではなく、人事制度・人材開発・組織開発・採用等、人材マネジメントのあらゆる点から人事面で経営戦略を支援する役割を担います。従って、仕事内容は人事労務のオペレーションから外れて、人材マネジメントの観点で経営戦略を支援する仕事に注力します。

HRBPが重要視される背景

失われた20年、リーマンショック等、日本経済を襲った経済上のリスクは企業に多大な影響を与え、企業は変革することを余儀なくされました。変革にはリストラや不採算部門の効率化といったネガティブな変革だけでなく、労働生産性の向上やイノベーションの創出等が必要であり、こういった背景がHRBPが重要視される原因となっています。

HRBPに必要な能力

HRBPに必要な能力は、以下の4つです。ただしHRBPにもリーダーとメンバーがあり、「4.経営者の相談相手になれる対人対応力」については、リーダーが持つべき能力となります。

1.人事労務の専門知識
2.問題解決力
3.自社の事業についての深い知識
4.経営者の相談相手になれる対人対応力

HRBPの事例

HRBPの事例
HRBPにはどんな事例があるか、実際の企業事例を見ていくことにしましょう。

ギャップジャパンの事例

ギャップジャパンは世界最大のアパレルメーカーの日本法人です。ギャップジャパンにおけるHRBPは人事部出身ではなく、他の職場から登用しているところが特徴です。各職場でマネジメント経験がある人を人材マネジメントの観点で経営戦略的に支援できるようHRBPに登用しています。ギャップジャパンのHRBPは長的な視点で人材マネジメントの課題(採用、人材育成、人事評価等)に取り組んでいます。

レアジョブの事例

レアジョブではHRBPに採用、組織開発、人事部への後方支援といった観点で経営戦略に関わらせています。レアジョブでは社外にHRBPを求めています。

GEヘルスケアジャパンの事例

GEヘルスケアジャパンでは、従来の人事と対比して、前者を守りの人事、後者を攻めの人事として定義しています。事業を成長させ、イノベーションを起こすのは人材なので、そのためにはどういう人材が必要なのかを考えなくてはならず、それがHRBPに求められることだとしています。同社におけるHRBPは事業部のリーダーと同じ目線で経営課題を理解し、その上で人材マネジメントに係る戦略を語れる人材だということです。

まとめ

ビジネスパートナーのまとめ
ビジネスパートナーは、企業がミッションを達成する上で必要な相手です。良き相談相手であり、良きパートナーです。自社だけがメリットを得るのではなく、相互にメリットを享受し合う相手です。また、HRBPは人材マネジメントの観点から経営者をサポートするという意味でこれからの企業にとって必要なビジネスパートナーといえます。

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