Uniposとは?
Uniposとは、社員同士でポイントを送り合えるWebサービスで、ピアボーナスをサービス化したものです。日本のIT企業Fringe81の子会社である Unipos株式会社が運営しています。
社員同士でポイントを送り合えるシステム
社員同士でポイントを送り合えるシステムであるUniposは、社員同士でがんばりを評価し合うイメージですね。評価と言うと上司が部下を評価する人事考課が一般的だと思います。しかし、上司の評価だけで、社員自身の全体像が見えていると言えるでしょうか?上司だけでなく、先輩、同僚、後輩といった周囲の人から見ることで、全体像が明確になります。そこで注目されるのがUniposなのです。
上司だけでなく周囲から見た評価と言う意味では360度評価もありますね。360度評価もUniposも社員を評価する点では同じですが、360度評価はフォーマットに評価項目が並んでいて期ごとに評価していくものであり、ひと手間かかります。一方、Uniposは、Webでメッセージと共にポイントを送るだけなのでシンプルです。それでいて人事評価制度の側面も持っているところが強みと言えます。
Uniposのピアボーナスとは?
Uniposはピアボーナスをサービス化したもの。ピアボーナスのピアは社員、ボーナスは手当や賞与と訳されます。社員同士で、相手の行動に対して手当を送り合える評価制度をピアボーナスと言い、ピアボーナスをWebサービス化したものがUniposの仕組みです。Uniposの仕組みを具体的に解説します。
感謝の気持ちと共に手当(ポイント)を送り合う仕組み
日常の仕事の中で、同僚に親切にされたことはありませんか?あるいは、企画がなかなかできずに悩んでいた時、同僚からアイディアをもらって助かったことはないでしょうか?親切、支援、ねぎらいと言った他人の良い行動に対して感謝の気持ちと共に手当(ポイント)を送り合う仕組みがUniposのピアボーナスなのです。
Uniposのポイントを貯めると、給与やギフト等のインセンティブに変えることができます。Uniposのポイントは自分が他人から感謝されたことを数値化したものですから、毎月の給与とは違った喜びを味わうことができるでしょう。
定量化できない成果を評価できる
Uniposのピアボーナスは、定量化できない成果を評価することができます。組織目標や個人目標は、定量化されない目標(定性目標)を設定されると評価しづらいものです。しかし、働いているメンバーにとっては個人の定量化できない親切や支援について嬉しいと思う瞬間があります。Uniposのピアボーナスなら、他人が喜ぶのに、定量化できないために評価されなかった貢献をしっかり評価できます。
管理職にとって部下の成果が見える化される
人事考課は年に1~2回実施される企業が多いでしょう。多くの管理職は、部下の成果を正確に評価してあげたいと考えています。しかし、管理職もプレイングマネジャーで多数の業務を抱えています。部下の成果が見えづらいのですね。
しかしUniposのピアボーナスなら管理職にとって部下の成果が見える化されるため、人事考課にも活用できるのです。例えば、「部下はUniposで、同僚からサポートされたことをほめられていた」という実績があれば、管理職が知らない部下の行動をチェックでき、納得性の高い人事考課に使える訳です。
Uniposの特徴
Uniposの特徴を説明します。
社員同士でピアボーナスの額を決められる
Uniposのポイントの額は社員同士で決めることができます。誰に何ポイントを送るのかを会社が介入することなく自由に決めることができるのです。
感謝のメッセージを伝えられる
Uniposでは、相手にポイントを送る時に感謝のメッセージを伝えることができます。「プロジェクトのアイディアを練ってくれてありがとう」「資料作成を手伝ってくれてありがとう」と感謝のメッセージを伝えれば、相手も自身の行動がどれだけ感謝されたかが分かります。当たり前だと思っていた親切な行動が感謝されることで、「次も親切にしたい」と思う動機付けになります。
タイムラインを全社員が見られる
Uniposでは、ポイントと共に送った感謝のメッセージはタイムラインに流れるので、全社員が見ることができます。タイムラインに流れれば、会社の強制ではなく、社員同士で感謝し合う文化が自発的に形成されるのです。また、タイムラインを見た社員がUniposを使ってみたいと思うようになるのでUniposの利用促進になります。
誰でも参加可能
Uniposは役職やキャリアにとらわれず、誰でも参加可能です。メッセージを添えてポイントを送り、相手はポイントをもらいます。そして、タイムラインを見た他の社員は共感するメッセージに拍手を送ります。これだけのシンプルな内容なので、誰でも参加できますし、参加しやすいと言えますね。
Uniposのメリット
Uniposのメリットは以下の4つ。順に紹介していきます。
・社員の定着率向上に繋がる
・他者のために尽くす意欲が芽生える
・採用に活用できる
社員のエンゲージメント向上に繋がる
米国のコンサルティング会社・ギャラップ社が社員の熱意度を表すエンゲージメントを調査したところ、日本の「熱意あふれる社員」の割合は6%しかいないことが分かりました(2017年5月26日・日本経済新聞)。
社員のエンゲージメントは企業の活力に繋がる指標です。Uniposは社員同士で感謝し合うサービスです。Unipos なら自分の仕事に対する貢献を他者が評価してくれるため、エンゲージメント向上に繋がるメリットがあります。
社員の定着率向上に繋がる
Uniposのエンゲージメント向上効果は社員の定着率向上にも繋がります。熱意あふれる社員が増えることで、社員が「会社のためにがんばりたい」「自己成長に取り組みたい」「難しい課題を解決したい」と自立的に考え、行動するようになるので定着するのですね。
他者のために尽くす意欲が芽生える
Uniposを通じて社員同士で感謝し合うようになればお互いに関心を持ちます。他者のために尽くす意欲が芽生えてくるので、組織内に協調的な雰囲気ができてきます。
採用に活用できる
Uniposで組織文化を形成していけば、採用に活用することもできます。エンゲージメントが高まり、他者のために尽くす意欲に溢れた社員がいる組織は、組織文化として魅力で採用サイトやオウンドメディア等で紹介することもできます。母集団を形成するだけの採用では大手企業に勝てませんが、オンリーワンの組織文化を持っていれば求職者を引き付けられるのです。
Uniposの導入企業事例
Uniposの導入企業事例を紹介しましょう。
メルカリ
フリマアプリサービスを展開するメルカリは、3つのバリュー(Go Bold, All for One, Be Professional)を社員に体現させることを重視しています。メルカリでは、Uniposを導入したことで3つのバリューを体現する社員の思考・行動がより可視化されました。管理職の目が行き届かない社員の評価もUniposによって見えるようになりました。メルカリでは「Mertip」とオリジナル名を付け、社員に親しみやすいように工夫しています。
カクイチ
カクイチは創業130年を超えるガレージや物置の製造をてがける老舗企業。カクイチではITリテラシーが低い社員が多く、部署間のコミュニケーションが低いことが課題でした。Uniposはシンプルな操作だったため社員のITリテラシーを高め、社員間の交流を深めることにも成功しました。
Unipos以外のピアボーナスツールとは?
Unipos以外にもピアボーナスツールはあります。
インセンティブ・ポイント【ベネフィット・ワン】
福利厚生サービスを展開するベネフィット・ワンのインセンティブ・ポイントは、社員同士で感謝し合うためにポイントを送り合うことはUniposと同じです。インセンティブ・ポイントの特徴は、貯めたポイントをアイテムと交換できる点です。福利厚生サービス事業を行っているベネフィット・ワンらしい特徴ですね。
社員ポイントソリューション【ガルフネット】
ガルフネットが展開する社員ポイントソリューションは、勤怠管理と連携するピアボーナスツールです。皆勤した社員に対して会社からポイントがもらえる仕組みです。
まとめ
Uniposは導入することで、社員のエンゲージメント向上、定着率向上、そして採用にも活用できることが分かりました。Uniposは操作がシンプルで、タイムラインで情報共有できるため社員の参加の敷居は低いです。Uniposは使い方次第で感謝し合う組織文化の形成にも役立つツールと言えます。