Web面接とは?企業が注目する背景・メリット・デメリットを解説

web面接
Web面接とは企業の採用活動においてパソコンやモバイル端末を用いて、求職者と面接を行う方法のことです。Web面接では、採用担当者は会議室にいながら、インターネットを介して求職者と面接することが可能になります。遠方や海外に住む求職者に対して、容易に面接できるようになります。記事では、Web面接に企業が注目する背景、Web面接のメリット・デメリットを解説します。
目次

Web面接とは?

Web面接とは、企業の採用活動においてパソコンやモバイル端末を用いて、求職者と面接を行う方法を言います。

Web面接の意義

Web面接は、自社の会議室にいながら自宅にいる求職者と面接ができます。Web面接は、インターネットを介することで遠方や海外に住む求職者とも面接ができる点に意義があります。

対面面接との違い

対面面接では自社に求職者を呼んで面接したり、あるいは採用担当者が面接会場に出向いて面接したりしていました。そこには、どうしても物理的な距離や時間、交通費等のコストが発生します。求職者に交通費を清算する事務手続きも必要になるでしょう。しかしWeb面接ならそういったコストや手間を省略し、面接だけに注力することが可能になるのです。

企業がWeb面接に注目する背景とは?

企業は、なぜWeb面接に注目するのでしょうか?その背景を説明します。

遠方・海外に住む求職者との面接機会の増加

優秀な人材を採用したいと考える採用担当者は、遠方や海外に住んでいる求職者を面接する機会を求めています。必ずしも、遠方や海外に住んでいる求職者が優秀な人材という訳ではありませんが、企業は求職者との出会いを幅広く捉え、その中から選考したいと考えています。

しかし、遠方や海外に住んでいる求職者を面接するには時間・距離のコスト等から簡単なことではありませんでした。その点Web面接なら容易にできるようになります。

採用活動のコストの増加

Web面接を行うと、対面面接におけるコストの大きさを実感するのではないでしょうか?対面面接では、移動コスト、時間コスト、交通費精算コスト、会場の設営に係るコスト等が発生しますが、Web面接なら時間コスト以外はほとんど不要になります。

求職者に採用担当者の姿が見えるためある程度の会場設営は必要になりますが、パソコン画面に映る部分さえ整然としていれば十分です。対面面接における採用活動のコストの増加は、Web面接への企業のニーズを高めたと言えます。

インターネット環境の整備

Web面接はインターネットを介して求職者と面接します。通信技術の進展により、最大通信速度が向上してきたことが企業がWeb面接に注目する背景の1つと言えます。

感染症(新型コロナウイルス)の影響

2020年初頭に中国武漢で発生した新型コロナウイルスは企業の採用活動にも大きな影響を与えました。株式会社ジェイックは就活生に対して、2020年3月15~17日、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大による就職活動への影響調査(第3回)」を行いました。ジェイックは、2020年2月末から3月初旬にかけて第1回および第2回の調査を実施しています。

第3回調査によると、第2回調査に比べて、Web面接を利用経験のある就活生が20%程増加しています。第2回調査は2月27~3月2日ですから、新型コロナウイルスの影響で増加していることが見てとれますね。

企業がWeb面接を活用するメリット

企業がWeb面接を活用するとどんなメリットがあるか、解説します。

幅広い人材と出会うことができる

Web面接を使えば遠方や海外に住む求職者とも面接ができると説明した通り、Web面接を活用することで幅広い人材と出会うことができます。遠方だから、海外だからと、採用担当者は二の足を踏むことなく面接機会を増やすことができるのです。

コストを抑えて採用活動ができる

Web面接はコストがかかりません。Web面接は、静かな会議室とパソコン、インターネット環境、そしてWeb面接ツールさえあれば直ぐに始めることができます。採用担当者が遠方の就活生を採用しようと思った時、面接のために必要なコストは意外とかかります。往復の新幹線代、ホテル代、移動時間、会場設営のための時間等、多くのコストが発生します。Web面接ならデスクから会議室に移動するだけで面接が可能。コストを抑えて採用することができるのです。

このことは就活生にとってもメリットで、地方の学生が東京や大阪の企業に面接に行くための交通費や移動時間等をかけずに、企業との面接を行うことができます。

面接時間・場所を柔軟に対応できる

就活生は多くの企業の採用試験を受けています。従って、面接時間が合わない企業を後回しにしたり、場合によっては選考を辞退したりすることもあります。そうなれば企業にとっては機会損失。Web面接を活用すれば、面接時間・場所を柔軟に対応できます。例えば、夜間に面接を設定することもできますし場所も就活生の自宅で面接できるので、自社の選考の辞退を防ぐことができる訳ですね。

企業がWeb面接を活用するデメリット

Web面接にもデメリットがあります。

求職者の本質が見えにくい

Web面接はパソコンやモバイル端末を利用して、就活生と面接します。そのため求職者の本質が見えにくいことが難点です。対面面接なら目の前に就活生がいますから、相手の表情を読みながらじっくりと面接できるのですが、Web面接は表情が読みにくいです。

また、Web面接は対面面接よりも就活生の緊張感が削がれるため、相手の意欲を見にくいところもあります。面接官が勢揃いしている面接会場で、緊張を乗り越えながら臨む就活生と対話することで相手の本質や意欲が見えるのですが、Web面接では見えにくいと言えます。相手の本質・意欲を見極めるためにじっくりと、言葉を選びつつ就活生と対話する必要があるでしょう。

Web面接に必要なツールを用意する必要がある

Web面接には初期投資が必要です。無料のWeb面接ツールは接続が不安定なので、就活生との面接には不向きです。Web面接の接続が不安定であれば、就活生が企業に不安に思い選考を辞退するかもしれません。そうならないよう、Web面接導入前にシミュレーションを行い、有料のツールを用意しなくてはなりません。初期投資がかかるのがWeb面接のデメリットの1つです。

企業がWeb面接を行う時の注意点

Web面接を行うにあたっての注意点を解説します。

静かな場所でWeb面接を行う

Web面接は対面面接以上に音に気を配る必要があります。職場の声が就活生に聞こえることがないよう、静かな場所でWeb面接を行って下さい。また、相手の音が聞こえるか、そして面接官である自分の声が相手に聞こえるのかも重要なポイントです。面接前に社内で練習しておきましょう。

はっきりした声で話す

採用担当者の声が相手に聞こえるため、はっきりした声で話すように努めて下さい。大声で話す必要はありませんが、活舌良く、語尾をはっきりと流ちょうに話す必要があります。

Web面接のツール選定に注意する

Web面接のツール選定にも注意して下さい。有料ならどんなツールでも良いという訳ではありません。双方向性があるか、ソフトのインストールの有無、ヘルプデスクによるサポートの有無等について確認した上で導入を決めていきましょう。ノイズキャンセリング機能が付いたイヤフォン・スピーカーの準備も進めておきます。対面面接にできるだけ近付けられるために、初期投資がかかっても怠りなく用意して下さい。

まとめ

Web面接は、社内にいながら採用担当者が就活生を面接することができる面接手法です。Web面接を導入すればコストがかからず、感染症の心配をすることなく面接に活用できます。Web面接導入前にはしっかりシミュレーションを行い、自社に合ったWeb面接ツールを選び採用活動に活かしましょう。

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