会社で働いていると人事考課をはじめとして様々な場面で面談をすることになります。今回はこの面談についてそもそも面談とはなんなのか、面接との違いはなんなのか、面談をするときに押さえておきたいポイントなどを紹介します。面談をする側になる人はぜひ参考にしてみてください。
面談って一体なに?
面談には面会して直接話をするという広義の意味があります。面談というとやや形式的なものイメージがあるかもしれませんが、広義の意味から考えると面談自体は決して堅苦しいものではないということがわかるかと思います。また、様々な場面で行うことができるものだと言えます。
ビジネスにおける面談
では、ビジネスおける面談とはどのようなものになるのでしょうか。先ほども触れているように、面談は面会して直接話すことなので、例えばビジネスだと取引先の企業と面会して直接話すことで相手への理解を深め、意見のすり合わせを行う際などに用いられます。
面談と面接との違いは?
「面談」と混同してしまいやすいのが「面接」です。面接も面談と同じように「面会して直接話をする」という意味を持っていますが、ビジネスにおいては以下のように別のものと考えてください。
面談:お互いの理解を深め意見のすり合わせていくもの
面接:採用選考の際に求職者の能力や適性を把握するために直接あって話をするもの
このように、どちらも面会して話をすることには変わりありませんが、面談は両者が対等な関係にあるのに対して、面接は採用する企業側に主導権があります。
ちなみに、採用選考時に面談を行うこともあります。こちらは求職者と企業がよりフラットな関係となって行われるので、面接よりもフランクな形になります。
面談を行うメリット
面談を行うメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
・比較的気軽なので応じやすい
・相手のことをよく知る機会になる
面談は面接と違って両者が対等な立場のもとで行われるため、比較的気軽なものです。そのため、面談をするとなってもあまり緊張しすぎることなく応じることができるでしょう。また、アピールや選考の場ではないため、落ち着いた気持ちで、相手に対する理解を深めていくことも可能です。
面談の種類
面談と一言で言ってもいくつかの種類があります。どういったものなのか確認していきましょう。
カジュアル面談
カジュアル面談は、主に採用選考を行う際に企業側の人間と求職者が直接会って情報を交換する面談のことを意味します。
このカジュアル面談は、売り手市場において求職者が志望先の企業を決める場合などに主に行われます。そのため企業側が求職者に対して自社のいいところをアピールするといったこともあります。
リクルーター面談
リクルーター面談とは、リクルーターと学生が比較的ライトな雰囲気の中で行う面談です。面談はオフィスではなく、カフェやレストランで行われることもあります。
リクルーターは求職者と近い年齢の若手社員が務めるケースが多く、学生が対象となる場合は学生が通う学校のOB・OGが務めるなど、近しい立場の人間が務めることも珍しくありません。リクルーター面談は採用活動がスタートする前の段階から行われるもので、優秀な学生を早い段階で確保するという意図のもとで行われます。そう言った意味ではリクルーター面談は0次面接ということもできるかもしれません。
社内面談
社内面談は部下と上司もしくは入社が決定している人と上司の間で行われる面談です。面談内容は今の仕事内容や今後の仕事について、これから入社してくる人であれば配属先や事務的な説明、研修などについて説明することもあります。社内面談は仕事に対してどのような気持ちを抱いているのか、どういった不安を持っているのか、どのようなキャリアを描きたいと考えているのかといったことを把握する場にもなります。
面談を行う際の注意点やコツ
面談が比較的ラフなものであると入っても何も準備をしていない、何も考えずに臨んでいると言った状態は避けなければいけません。そこで続いては面談を行うさに覚えておきたい注意点について解説します。
目的をもって面談することが大事
面談は比較的ラフなものですが、行う以上は目的を持つようにしましょう。例えば取引先との面談であれば、相手の意図を理解する、求職者との面談であれば、相手の特徴や強みを知ろうとする、自分の会社で働くメリットを知ってもらうといったものが考えられます。
目的があれば、目的を達成するために面談で何をすればいいのかを考えることもできるので、話が脱線する可能性も低くなり、結果的に建設的な面談が実現するでしょう。
相手からたくさん話を引き出す
何度も触れているように面談は相互理解を深めるために行うものです。そのため、どちらか一方だけが話をしているという状況にならないようにしましょう。面談の際は自分たちの意見を伝えつつも質問をするなどして相手の話や意見もしっかりと引き出すことが大切です。
面談で質問する際の注意点
面談では質問を利用して相手の意見を引き出すことが大切ですが、質問をする際にもいくつかの注意点があります。
質問内容はある程度考えておこう
質問は行き当たりばったりにならないように注意しなければいけません。もちろんその場の話の流れで質問をすることもありますが、基本的には面談の目的に沿ってある程度質問内容を考えておくようにしましょう・
面談シートを用意するのもひとつ
面談に慣れていないとその場の流れに流されてしまい思い通りの面談ができない可能性もあります。そういった場合は、面談の流れや質問事項などを記載した面談シートを用意するのも1つの方法です。面談シートは言ってみれば台本のようなものなので、面談の内容が目的から大きく外れてしまう可能性はかなり低くなるでしょう。
面談シートのテンプレートやサンプル
面談シートに関してはインターネットで検索するとサンプルやテンプレートがたくさんヒットします。これから面談シートを用意しようとしている人は「面談シート テンプレート」などのワードで検索してみてください。
面談で聞くべきことや質問例
面談の目的によって聞く内容は変わってきますが、基本的な質問としては以下のようなものが挙げられます。
・その人の最近の様子や調子を尋ねるもの:「◯◯は最近調子どうなの?」
・将来のキャリアについて尋ねるもの:「将来やってみたい仕事は何かある?」
・仕事に対する考えを尋ねるもの:「××についてどう思う?」
いずれの質問もあまりかしこまった言い方にならないように注意してください。また、求職者との面談であれば、自社に対する質問を投げかけてみるのもいいでしょう。
まとめ
今回は、ビジネスにおける面談についてその意味や面接との違い、種類、行う際の注意点などについて解説しました。面会して直接話をするという意味を持つ面談は比較的ラフな雰囲気のもとで行われるものです。その目的は相手に対する理解を深め、相手にも自分たちのことをよく知ってもらうことにあります。きっちりとしすぎる必要はありませんが、質問を事前に準備したり、必要に応じて面談シートを用意したりと一定の準備を行うことを忘れないようにしましょう。